内容説明
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ドイツの大学に招聘され研究プログラムに参加することになった詩人。ヨーロッパを駆け巡りながら、 外との邂逅を綴る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
メタボン
32
☆☆☆ 伊藤比呂美は、どんどん、エッセイ、詩、小説の垣根がなくなっている気がする。昔からのファンとしては、やはりどっぷりと詩の世界で表現してほしいものの、領域を限らず自由に書いてもらうのも、味があって良いかもしれない。2024/04/11
kuukazoo
19
2022年6~9月にベルリンの大学の研究プログラムに招聘された際の滞在記。研究テーマが鷗外なので鷗外の話が多いが、ドイツ語がわからず乗り換えでピンチに陥るも親切な人々とGooglemapとGoogle翻訳のおかげで何とか切り抜けたりベルリンの民の樹木や森への愛に激しく共感したり(街路樹が成長しすぎて石畳が盛り上がったり虫がついても木を伐るという発想がないっぽい)ベルリンの壁の跡地に行っていろいろ思ったり深夜海で泳いでたという男性と星について話したり詩を朗読しながら初めて踊ったという話など印象深かった。2024/02/04
takakomama
4
エッセイ? 私小説? 著者がドイツの大学の研究プログラムに参加したベルリン滞在記。研究のテーマは「森鴎外」 3か月の間、滞在したからこそ、現地の人々の考え方や観光では行かない場所などを知ったり、歴史の出来事を実感できたと思います。世界を飛び回る人でも、交通機関の乗り換えは苦労するようです。2024/03/01
水の都
4
森鴎外という人物を説明するとすれば、「歴史の教科書に出てきた」としか思いつかないほど自分にとっては縁遠いお方。そんな人と伊藤さんがどう絡むのか興味深くて手にとっては見たものの、消化スピードはローレベル。白旗揚げてしまった。2024/02/06
じゃぶ
2
「鷗外とベルリンに行く」という副題につられて購入。おまけにサイン本。鷗外のベルリン滞在を追いかけるのかと勝手に想像を膨らませていたが、 然にあらず。熊本の話、森の話(ベルリンの話)が中心。さすが詩人の小説だけあって、詩的というのか、リズムが心地良く読みやすい文章だった。 鷗外とシェーンベルクのくだりは面白かった。もう一度きちんと鷗外を読んでみよう。2024/02/18