内容説明
網戸うさぎは居合道部の2年生。武道に打ち込むことで中学時代の弱い自分を乗り越えようとしているが、いまだに過去の自分から脱却できない。そんな中、うさぎに「女子剣豪大会」の話が舞い込んだ。形試合ではなく、実際に剣を交えるのだという。手練れのもののふ居合女子たちを相手に、うさぎの本当の闘いが始まった! 第6回文芸社文庫NEO小説大賞優秀賞作品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
史
7
青春や部活ものというよりかは、80年代90年代的な格闘技や武闘武道ものというべきか。過去の話がちょっとノイズというか、あんまり今とは繋がってないようにも思える。まあそれが動機だからしょうがないんですがね。そんな強くなりたい過去があって、より邁進していく姿はやはり滾るものもあり、そこでの思い悩みは青春であろうか。まあでもやっぱりメインは格闘技ものの延長線の作風だろうかな。悪くない。2024/04/01
さっちゃん
5
網戸うさぎは高校2年、居合道部に所属する女子だ。小中学生の暗黒時代を引き摺っている彼女は、いつの日か自分に打勝つ為に剣を帯びる。本書に現れるうさぎの人生訓は、紛れもなく今を生きる読者の声なき声である。居合道という武術は心技体を磨き、己と対峙する事で自らを見つめ直す術だ。うさぎ達の道程のあるのは何処へか。読者が読む一挙一動が、読者自身の居合道なのかもしれない。強敵は己の中にある!第6回文芸社文庫NEO小説大賞優秀賞受賞作品。「刀を抜かずして勝つ、それが…」2024/07/10
たまりんどすい
4
昔の弱い自分に勝つために、居合を始めた女子高生の網戸うさぎが主人公。2段への昇段試験や女子剣豪大会を経て少しは強くなったうさぎはもう過去の自分を切ることはない。読み易くすらすらと読めた。面白かった。2024/02/22
さっちゃん
3
2025年3月18日に新作が出るという事なので再読。うさぎたちが剣の道を突っ走るのも、また青春。高校生時代って、何かにがむしゃらになってた事ってあるよね。部活、勉強、はみ出しちゃったりするのもあった。うさぎたちには居合が青春、だけど、他の青春もあるはずだよね。次作では、たぶん違う青春が描かれる。そして、その青春も自分の内面を見つめながら悩むのかも知れない。次作は『上田娘は動画に生きる』(文芸社文庫NEO)。次の主人公は何に突っ走ってくれるのか、とても楽しみだ。青春とは、淡く、悩ましい季節なのだろう。2025/02/17
matsu0310
1
☆☆抜刀術推し強過ぎかも2024/02/22