内容説明
刑事ピアは作家デビューした元夫ヘニングの依頼で、出版社の元文芸部長ハイケの家へ向かった。彼女と数日間連絡がつかず、ドアに血の跡があるという。家に入ると、二階に鎖でつながれた老人がいた。捜査が始まり、老人は彼女が介護していた父親だと判明、血痕はハイケのものと断定された。ハイケに作品の剽窃を暴露されたベストセラー作家が被疑者に浮かぶが、ハイケが勤めていた出版社の社長をはじめ、疑わしい人物が増えていく。さらにハイケの友人が昏睡状態で発見されて……。出版業界をめぐる泥沼の事件に、刑事オリヴァー&ピアが挑む!/解説=吉野仁
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
502
本筋の事件の粗がかなり目立つ。被害者の家の二階で鎖に繋がれていたお父さんは、冒頭でインパクトを出すためだけの無意味な捨て駒だったのが一番ひどい。最後に明かされる真祖は、実はものすごくシンプルなもので、無理矢理脱線し続けて関係ない過去の事件まで掘り返さなくても解決できますよね?というレベルのもの。にも関わらず面白いところがある意味問題。例のごとく、巻の合間に激変を繰り返すオリヴァーのプライベートが今回はまた面白い。グレータとカロリーネにはぜひ再登場して賑やかしてもらいたい。何はともあれようやく既巻を制覇。2025/07/19
ゆいまある
95
めちゃ面白かった!憎まれものの編集者が居なくなった。殺人が疑われるが犯人も動機も分からない所からスタート。同時進行でまたも壊れるオリヴァーの結婚生活(過去作何冊も振り返りつつ読む)。紳士なオリヴァーが珍しく怒ってるのがとても良い。出版社のドロドロに35年前の殺人事件が絡み、現在の事件と過去の事件両方の謎解きが必要。何度も読み返して出版社一族の家系図作りながら読む。ネコはカッツェと書いて欲しかった訳者さん。登場人物は多いが物語はシンプルで、おばちゃん受けするニヤニヤハラハラ満載。続編も楽しみ!!2024/06/16
goro@the_booby
67
オリヴァー&ピアシリーズ10作目。いつにもまして出てくる登場人物と相関関係に何度も人物一覧を見返しながらでしたが今作も期待を裏切らない出来でした。そしてキルヒホフがなんと作家デビューでベストセラー連発でどれも題材が小説内小説でありなんだか彼は丸くなってる。そして事件は彼の出版社がらみでグイグイ読ませてくれるじゃないので一気呵成に読了。面白いわ~。ねじれた過去は元に戻るのだが失われた時間は戻らないけど幸せな時間を過ごして欲しいと思うラストにウルウル。そして「新作に乾杯!」あぁ次が待ち遠しい。2024/03/13
papako
54
待ってました!ピア&オリヴァーシリーズ最新作!オリヴァーまたか!というプライベートシーンもありながら、今回はしっかりピア&オリヴァーの捜査が読めました。ドイツの出版社が舞台の今作も、人間のエゴ丸出しの事件。特に容疑者が多くて、久しぶりにドイツ名に苦労しました。ヘニングが作家デビューしていた関係で関係者が入り乱れ、最後まで翻弄されます。文学って何?鶴さんことフェルテンとエンゲル署長が今後どうなるのかなんて勘ぐってみたり。今作も堪能しました。もう次が待ち遠しい!このシリーズ再読したいけど、長いしなぁ。2024/02/19
星落秋風五丈原
51
コジマと離婚し、熱烈な恋愛をして結婚したカロリーネの連れ子が最悪で、オリヴァーはイライラ。ピアも元夫に自分をモデルにした小説を書かれ、おまけにラブシーンまで出てくるものだから、現夫に気を遣ってヒヤヒヤ。と相変わらずプライベートも大忙しコンビの最新シリーズ。今回の舞台は出版界でいわば内幕ものである。オリバー的には愛情よここで終われってなもんだろう。カロリーネこんなに嫌キャラだったっけ?2024/03/12
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