筑摩選書<br> 日本思想史と現在

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筑摩選書
日本思想史と現在

  • 著者名:渡辺浩【著者】
  • 価格 ¥1,925(本体¥1,750)
  • 筑摩書房(2024/01発売)
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  • ISBN:9784480017833

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内容説明

私たちは、私たちの文化と言語とを形成してきた永い歴史を受けて、その流れの中で、感じ、思い、考えている。では、過去にどのようなことがあったために、いま私たちはこのように感じ、思い、考えるのか。そして、その過去に気づくことによって私たちは何を得られるのか――そうした日本思想史と現在の関わりについての問題を研究してきた著者が、これまでに様々な機会に発表してきた短い考察を集成。碩学による「日本」をめぐる長年の思想史探究を集成した、驚きと刺戟に満ちた珠玉の小文集。 【目次】はじめに/I その通念に異議を唱える/II 日本思想史で考える/III 面白い本をお勧めする/IV 思想史を楽しむ/V 丸山眞男を紹介する/VI 挨拶と宣伝/索引

目次

はじめに/I その通念に異議を唱える/1 どこが新しいのか──『学問のすゝめ』初編について/2 「可愛い女」の起源/3 国号考/4 いつから「国民」はいるのか──「日本」の場合/5 なぜ「性」か。なぜ今か。/6 ヴォランティアとしての「知識人」/II 日本思想史で考える/7 侍たちとヨット・スクール/8 伴信友と「ヤス」/9 家業道徳と会社人間/10 「雅び」と象徴/11 徂徠学と『一九八四年』/12 反文明論と核/III 面白い本をお勧めする/13 島田虔次「三部作」を読む/14 ヨーロッパ、もしくは「自由弁当」の彼方/15 「明治デモクラシー」と「昭和デモクラシー」/16 コルセットはいかが/17 トクヴィル氏、「アジア」へ/18 John Mountpaddy先生はどこに/19 有権者の政治責任、もしくは、「勢い」と政治/20 おすすめ図書五冊/IV 思想史を楽しむ/21 二つの方法/Benjamin I. Schwartz, The World of Thought in Ancient China(1985).(ベンジャミン・I・シュウォーツ『古代中国の思想世界』)/22 「事典」の思想/溝口雄三・丸山松幸・池田知久編『中国思想文化事典』(二〇〇一年)/23 思想としての「中国近世」/伊東貴之『思想としての中国近世』(二〇〇五年)/24 「文明」を超えた国際法?/ONUMA Yasuaki, International Law in a Transcivilizational World(2017).(大沼保昭『文際的世界における国際法』)/25 浦上玉堂という異才/高橋博巳『浦上玉堂 白雲も我が閑適を羨まんか』(二〇二〇年)/26 マックス・ヴェーバーに関する三つの疑問/今野元『マックス・ヴェーバー──主体的人間の悲喜劇』(二〇二〇年)/野口雅弘『マックス・ウェーバー──近代と格闘した思想家』(二〇二〇年)/V 丸山眞男を紹介する/27 丸山眞男──「市民」による政治の実現をめざした知識人/28 丸山眞男生誕一〇〇年を迎えて──丸山眞男『日本政治思想史研究』に寄せて/29 「学問は野暮なものです」/30 丸山眞男における「原理」・「主体」・「秩序」/31 丸山眞男『政治学 一九六〇』解題/32 追悼 丸山眞男先生/VI 挨拶と宣伝/33 李退溪と「普遍性」/34 閉講のあいさつ(東京大学公開講座)/35 本をうまく選ぶ/36 渡辺浩『日本政治思想史 十七~十九世紀』(二〇一〇年)について/索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紙狸

17
2024年1月刊行。江戸時代の思想家を扱った『日本政治思想史』が面白かったので、同じ著者の小文集と知って購入した。様々な媒体に発表した小文を集め、中には1980年代に書いたものも含まれており、これはこれで自分の仕事の広がりを示そうとした構成なのか。小粒ながら知的な刺激をもつ文が並ぶ。トクヴィルの『アメリカのデモクラシー』を論じて、明、清の中国にまで射程を伸ばした一文などハッとさせされる。ただ丸山眞男に関連した文は、それ自体は明晰なのだけれど、丸山について本当に言いたいことはどこにあるのか分からなかった。2024/02/03

さとうしん

12
渡辺浩の雑文集というか自著も含めた書籍の紹介・書評・解題を中心とする文集。「可愛い」ことを求められる日本の女性、「性」を学界の重要課題として見なしてこなかった日本の政治学会の問題(これは歴史学に対する批判として現在も有効であろう)、「儒教」を宗教と見なすべきかという問題など、読みどころが多いというより著者が取り上げる論著が読みたくなるという仕掛け。テキストを適切に理解するためにまず自分の名乗りからしてそれらしく変えたという荻生徂徠たちの試みはなかなか真似できそうにないが、面白い。2024/04/10

papahaba

0
儒教、明治前の日本思想が、決して遅れたものではなく、その時代での思想家が影響力をその時代・今も残っている事が分かる。2024/06/24

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