角川文庫<br> ははのれんあい

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角川文庫
ははのれんあい

  • 著者名:窪美澄【著者】
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • KADOKAWA(2024/01発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041143193

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内容説明

夫とは職場の友人を通じて知り合った。口数は少ないし、ぶっきらぼうだけど、優しい。結婚して智晴(ちはる)が生まれ、慎ましいながらも幸せな3人生活が始まった。しかし生活はなかなか立ち行かない。息子を預けて働きに出た由紀子は、久しぶりの仕事で足を引っ張りながらも何とか食らいつき、家庭と両立していく。そんな矢先に発覚した、双子の次男と三男の妊娠……家族が増えてより賑やかになる一方、由紀子の前に立ち塞がる義母の死、夫との不和、そして――。「家族は時々、形を変えることがあるの。だけど、家族はずっと家族なの」。どんな形をしていても「家族」としてどれも間違ってない、ということを伝えたかったと語る直木賞作家・窪美澄が放つ、渾身の家族小説。文庫版には家族のその後を描いたスピンオフ短編「ははのけっこん」も収録。解説・白石一文

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MINA

12
数年ぶりに再読。去年からちらほら窪美澄作品文庫で購入するのにハマり気味。形を変えても家族は繋がっていける。それはある意味理想形なのかもしれない。離婚等々で縁が切れてしまうことも往々にしてきっとあるのだろうし。最初は「はは」の孤独や苦労に憂慮し夫の不甲斐なさに腹立たしかかった。けど、徐々に皆それぞれ弱くて情けなくとも必死に生きてくしかないのだと思えるようになり、気付けば彼らの幸せを願っていた。白石一文の解説も良かったな。窪美澄自身も波乱万丈な人生みたいで驚き。文庫描き下ろしその後の掌編もうれしい。2024/02/28

この

11
めちゃくちゃ良かった。今年のベスト本候補に入ると思う。一つの家族の変化の物語。妊娠、浮気、離婚、身内の死、様々な経験をそれぞれがどう捉え、その捉え方を自分の成長と共にどう受け入れていくか。自分も家族の形にはもう何年も悩まされてきてしまった人生だったので、凄く色んなものが深く刺さった。途中で母から子へ語り手が変わるのも構成として素晴らしく良かった。近年の社会問題にも柔らかく触れつつ、今時らしい小説でもある。窪美澄さんの小説は涙腺が緩むことが多い。結構危なかった。2024/02/06

のじ

10
ほんとうに、ふつうに、そこいらにあってもおかしくないような家族を描いているんだけど、すごく物語に引き込まれる。前半は、子育てをしながら仕事を続けていかないと、という葛藤にはらはらする。こういう苦労を多くの母親はしているだろうし、そんな風に思うと、そりゃ少子化にもなるよなあ、とか思いました。最初のほうは昭和の頃のお話かな、と思ったけれど、だんだん読んでいくと由紀子は私とほぼ同年代なのかなという気がして、ちょっと複雑な気持ちになりました。この物語の後、またどういう家族の形になるのか、とすこし思いました。2024/03/26

アンベラー

10
私もミシン大好きなので気持ちよくわかるわ これをしごとにしていたいと思う気持ちと裏腹に仕事がない あのままみんなでミシン踏んでいられたらりこんしなかっただろうね でも、もう一つ子供を持った親の仕事復帰もありがちなことだらけで身につまされた しかし、家族ノカタチはいろいろなんだよね いい作品だと思った2024/03/14

takakomama

6
3人の息子を抱えて、必死に頑張る母は強し。母を助け、毎日家事をこなし、弟たちの面倒を見る智晴が良い子すぎて健気です。たまには、母親や息子としての役割を離れて息抜きしないと、24時間ずっと頑張り続けるのは無理。手助けや思いやりは嬉しいけれど、母は子供たちの幸せを願っています。たとえ家族の形が変わることになっても、みんなが笑顔でいられる方を選ぶのが良いのではないかな。智久は浮気して離婚したけれど、子供たちや親のことは気にかけていたと思います。2024/03/07

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