角川文庫<br> ははのれんあい

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角川文庫
ははのれんあい

  • 著者名:窪美澄【著者】
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • KADOKAWA(2024/01発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041143193

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内容説明

夫とは職場の友人を通じて知り合った。口数は少ないし、ぶっきらぼうだけど、優しい。結婚して智晴(ちはる)が生まれ、慎ましいながらも幸せな3人生活が始まった。しかし生活はなかなか立ち行かない。息子を預けて働きに出た由紀子は、久しぶりの仕事で足を引っ張りながらも何とか食らいつき、家庭と両立していく。そんな矢先に発覚した、双子の次男と三男の妊娠……家族が増えてより賑やかになる一方、由紀子の前に立ち塞がる義母の死、夫との不和、そして――。「家族は時々、形を変えることがあるの。だけど、家族はずっと家族なの」。どんな形をしていても「家族」としてどれも間違ってない、ということを伝えたかったと語る直木賞作家・窪美澄が放つ、渾身の家族小説。文庫版には家族のその後を描いたスピンオフ短編「ははのけっこん」も収録。解説・白石一文

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆいまある

84
窪美澄さん大好きなんだけど、これは合わなかった。無口な女と男が家庭を持ち子供が産まれ、無口な男は他に恋人を作る。いらん事ゆいの異名を持つ言いたいことは倍にして言う私は、言いたいことを言わない主人公由紀子にもー、モヤモヤする。2年間揉めて離婚。しかも男の再婚相手の連れ子が長男と同じクラスになる(いや、クラス分けるだろ。学校だって)。男が家庭を捨てたあと、長男は弟達を育て母を守りヤングケアラーとして生きる。「家族の形は変わっていく」と言い男の再婚相手の一家とも仲良くなる。いや、綺麗事やろ。うーん。KU2025/06/22

TAKA

48
母の視点の第一部、長男の視点の第二部。長男視点は切なかった。中学生から母親の代わりをし父への葛藤があり双子の弟たちの面倒といい。母の再婚が智晴とってやっと家族から解放されたみたいだった。よう頑張ったなって言ってやりたいくらいや。歪な形でも家族は家族として成り立つんだと。白石一文さんの解説も理にかなってよかったです。2025/12/03

カブ

38
「家族は時々、形を変えることがある。だけど家族はずっと家族」。結婚したら色々あるけど、元夫が気に食わない。2025/10/31

はる

33
[kindle unlimited] 久しぶりに家族ものの小説で泣けました。田舎町に住む平凡な主婦の結婚から始まり、子育て、夫婦間の問題、義家族とのつながりと進んでいくがやがて離婚。そこまでは話がどう進むんだろうと思いながら読めます。後半からは、長男「智晴」の目線がメインになって進んでいく。何度も涙を誘う優しい書き方がさすが窪さんですね。2025/05/30

練りようかん

24
第一部は母の視点、第二部は長男の視点で家族間立場や性役割の呪縛と個人的幸福の摩擦を描く。金銭的に不安定で家事育児が大変になのに、もう次産むの?とちょっと引いた前半。しかし売店の先輩がロールモデルになる期待と、夫婦の溝が後ろめたさでできている窪さんらしさが好感触。父の恋愛で恐ろしく変化した長男の日常。母の恋愛に予想通りの対応が辛いし偉い。我儘行動できる次男三男とはやっぱ違うよね。一番のハイライトは祖父の苦労は俺のせい場面で、そんなこと思ってたんだと泣いてしまった。母方祖母も名言多く、総じて良かった。2025/08/22

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