角川文庫<br> アンブレイカブル

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角川文庫
アンブレイカブル

  • 著者名:柳広司【著者】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • KADOKAWA(2024/01発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041134757

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内容説明

1925年に成立した治安維持法。歴史の闇の中であっても輝きを放つ、「敗れざる者たち」の矜恃とは――?
 
『蟹工船』の取材と執筆に熱中するプロレタリア文学の旗手・小林多喜二。
反社会的、非国民的思想犯として特高に監視される反戦川柳作家・鶴彬(つる・あきら)。
同業他社の知人たちに不可思議な失踪が続き、怯える編集者・和田喜太郎。
不遇にありながら、天才的な論考を発表し続ける、稀代の哲学者・三木清。

己の信念を貫く男たちを、クロサキと名乗る内務省の男が追い詰めてゆく。
彼らはなぜ罪なく裁かれたのか?
累計130万部突破「ジョーカー・ゲーム」シリーズの著者が令和の世に問う、もう一つの傑作スパイ・ミステリ!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

アッシュ姉

57
治安維持法下の日本を舞台にしたスパイ・ミステリ短編集。『ジョーカー・ゲーム』ほどの痛快さはないものの、小林多喜二や三木清など実在の人物も登場して興味深く読んだ。歴史的事実を踏まえつつ、面白い小説として完成されており楽しめた。2026/01/29

saga

38
大日本帝国が、言論統制をしてまで拡大したかった領土と権力。共産主義者を蔑視しアカ狩りを断行する。一話目は小林多喜二と蟹工船。内務省のクロサキが全編を通じて登場するが、第一話では蟹工船に乗り組んだ漁師にまんまと裏をかかれてしまう。第二話は憲兵大尉とクロサキ。本来憲兵は軍の警察として軍人を正しい方向に導く役目を負っていたのか! しかし、東条英機首相が陸軍、内務両大臣を兼ねるようになり憲兵隊は「堕落」する。小林多喜二や、最終話に登場する三木清は、良くも悪くも一途な国民性の犠牲者だった。2025/12/26

里愛乍

36
小林多喜二、鶴彬、和田喜太郎、三木清、各短編の共通点は拷問・獄死、そして暗躍するかの如く登場するクロサキ。果たしてこの時代の治安維持法とは特高とは何だったのか。振り返ってみれば異常でしかないのが分かるのに当時は普通に罷り通っていたのである。外も中も狂気についてはどちらも変わらないのでは…読んでいて悔しくてしょうがないのだ。こんなにも優秀な気のいい若者がこんな散らされ方をしてしまった現実が。森絵都さんの解説も共感しかない。改めて彼らの残した本を読みたいと思った。2026/01/31

スター

30
面白かった。戦前戦中を舞台にしたスパイ・ミステリ。小林多喜二など実在の人物も登場。軍部の暴走による戦争と圧制の愚かさが描かれる。 2025/12/30

ちさと

22
治安維持法の犠牲となった実在の文化人に光を当てた連作集。直接的には接点のない4つの事件を取り扱っているが、全編を通して国家権力が狂った様に暴走していく様が苦々しいほど描写され、そんな時代にあっても信念を貫く個々人の生き様を丹念に描いている。「我々の尊厳のすべては考えることの内にある」。最後にわずかな希望の光を与えて終わっていることが救いだ。ミステリとしては「カサンドラ」、個人的には三木清が題材になっている「赤と黒」に引き込まれた。紹介してくださった読友さん、とても興味深く読みました。どうもありがとう!2025/06/08

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