内容説明
「老い」と「失敗」には共通点がある。長らく「失敗」を研究してきた「失敗学」の権威が、80歳を超えて直面した現実を見つめながら実践する、「老い」に振り回されない生き方とは。老いへの対処に生かすことができる失敗学の知見を紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
92
失敗学の先生が、老齢化と失敗学の関連について語ってくれます。失敗学についての本はかなり読まさせていただきましたが、今回は高齢化社会の到来ということでそれと失敗学を関連づけています。著者の日常の生活から今まで注意しなかったことなどが気づいたり目に入ったりということで新たなことが出てくることもあるようです。私も先生より5歳若いのですが参考になりました。2024/06/22
tamami
51
読友さんのレビューを読み、積ん読本として書棚にあったのを思い出す。失敗学の権威!畑中洋太郎さんが、80歳を超えたご自分の加齢から来ると思われる大小様々な生活上の「失敗」を振り返り、原因や対処法について記したもの。失敗の奥に潜んでいる感覚器官の衰え、記憶力や体力の減退等、「老い方」は人それぞれであるとする一方で、それに対応するより広い対処法を提示し、誰もが迎える「老い」による失敗について、誰にも判りやすく伝えている。「失敗」は自分だけのことにあらず。周りの人とのコミュニケーションが大切との指摘に教えられる。2024/12/29
ネギっ子gen
50
【忌み嫌われているにもかかわらず、誰しも避けては通れない。老いと失敗は似ている!】衰えの対処に様々なツールを使うことの提案など、83歳になった“失敗学の大家”が、「老い」に振り回されない生き方のヒントを、自らの「老い」を通して解説する新書。<目を背けるより、上手に付き合う道を選ぶのが得策ではないでしょうか/失敗に「人を成長させる」という良い面があるように、老いにも扱い方次第で人々を良い方向に導く面があると考えています。たとえばそれは、多く経験によって「ものの見方や考え方が豊かになる」というものです>と。⇒2024/07/05
クリママ
43
失敗学の大家が、老いによる衰えと失敗の共通点を見据える。70歳を過ぎに老いを自覚し、80歳では身体機能(聴力、筋力…歩くのが遅くなる、視覚…二重視など)、記憶力、思考力の衰えが顕著になる。自身の体験をもとに、失敗の原因を正しく理解し、先回りして対応を考えていく。例えば、転倒。「足が信用できないなら、手でカバーする。」 著者だからこその半ば楽しみながらの理論的考察が書かれている。歳を取ればいろいろなことが億劫になり、新しいことを覚えることも困難だが、少しでも安全対策を立てておくことが大切だと気づかされた。2024/09/24
Makoto Yamamoto
15
失敗学という分野を立ち上げた著者が、自身の日常生活で経験したこと、学んだことを失敗学の視点で書かれている。 既に80歳を越えられており、人生の先輩の言葉+αの意味が失敗学の視点で伝わってくる。 失敗しても最小の被害になるように努力をする。 会合・懇親会の時間に間違えて遅れてら、XX分遅れてしまったと下を向くのではなく、〇〇時間楽しめたと前向きに考える等、なかなかいい言葉が多かった。2025/07/14
-
- 電子書籍
- 終末のワルキューレ 総天然色 第11話…
-
- 電子書籍
- 海霧の町から ディスカヴァーebook…
-
- 電子書籍
- 週刊東洋経済 2021年5月1日-5月…
-
- 洋書
- PENDANIA
-
- 電子書籍
- 吉野林業全書 - 完全復刻