内容説明
死刑執行まで残り12時間となったアンセル・パッカー。彼は「完全な善人も、完全な悪人もいない、だれもが生きるチャンスを与えられてしかるべきだ」と信じている。獄中で密かに温めた逃亡計画もある…。この〈連続殺人犯〉の虚像と実像を、アンセルの母親であるラヴェンダー、アンセルの妻であるジェニーの双子の妹ヘイゼル、ニューヨーク州警察の捜査官であるサフィことサフラン・シンという、いずれも後に死刑囚となるアンセルの人生に大きく関わり、また自分自身の運命も歪んでしまった女性たちの目を通して、浮き彫りにする。エドガー賞(アメリカ探偵作家クラブ賞)最優秀長篇賞受賞、衝撃のサスペンス!
目次
死刑執行のノート
訳者あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロ
87
犯罪の加害者、被害者、それを追う刑事等色々な人の視点から連続殺人を描いた作品で、やはり多くの悲しみがあり、誰も幸せにはなれないとそう思いました。後は加害者はどのように犯罪へ至るのか、それはやはり本人の選択だと、生まれてからの育った環境とか色々な要因があるという人もいますが、最後は本人がいくつもある選択肢から自分で選んだものだと、これはすごく協調して書かれていました。それは確かに間違いのないことだと思います。2023/12/10
yukaring
69
死刑執行まで12時間となった連続殺人犯アンセル・パッカー。"少女殺し"の異名を持つ彼の人生を3人の女性の視点により鮮やかに描き出す衝撃のサスペンス。魅力的でどこか歪な印象のアンセル。彼の壮絶な子供時代や大学時代、結婚などを彼の母親、元妻の妹、捜査官のサフィが複雑な心境で思い返す。彼女達の回想により彼の人となりや心の闇が次第に浮き彫りになっていく。そして実は彼は獄中で不穏な計画も温めていた・・。1人の殺人犯の来し方行く末にすっかり引き込まれつつ善悪の境目や自らの人生の選択などが心に重く迫るストーリーだった。2024/01/26
stobe1904
35
【2023年MWA長編賞受賞作】シリアルキラーで死刑囚のアンセルの執行が12時間後に迫るが、密かに脱獄を計画している。当初はタイムリミットの脱獄物かと思っていたが、死刑囚の人生に関わった3人の女性の生きざまを丹念に掘り下げる作品だった。執行時間が近づくにつれて、2人称のあなたで描かれるアンセルの内面の変容が静かな迫力を持って迫ってくる。派手なアクションやヒネリもないが、人間ドラマとしての読み応えは抜群。エドガー賞作品が翌年に読めることは素晴らしい。★★★★☆2024/03/04
アプネア
22
死刑囚のアンセルは、刑の執行を12時間後に控えていた。だが、一計を案じ脱獄を狙っていたのだが・・・。途中まで脱獄エンタメ作品?と思っていたが違った。死刑囚の母、被害者となった妻の双子の妹、彼を執拗に追う捜査官。3つの女性の視点が、死刑囚の姿を顕に立ち上がらせる。殺人という犯罪が、いかに周囲に影響をもたらすのか。シリアルキラーなどの犯罪実録もので、蔑ろにされてきた被害者の疎外感、もし?あり得た世界線などを鮮明にしている。2024/02/29
koo
12
死刑囚アンセルバッカーの執行前12時間を二人称視点で描き彼に関わる3人の女性を描く事で彼の半生を浮き彫りにする構成、初めから視点人物のアイデンティティは明らかながらあえて二人称視点にすることで読み手への心理的圧迫感は半端ないです、こういうスタイルは斬新ですね。ただストーリーは予想される展開には全く向かわずアンセル、彼に関わり悲劇に至る女性たちの生き様を描くことが主題と思われ評価は前情報なく各自が読んで判断する類の作品だと思います。読んで良かったですがミステリとは違う独特な読後感のある作品と感じました。2024/04/05
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