お遍路ズッコケ一人旅 - うっかりスペイン、七年半の記録

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お遍路ズッコケ一人旅 - うっかりスペイン、七年半の記録

  • 著者名:波環
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 青弓社(2023/12発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784787292544

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内容説明

普段は運動もしていなかった中年の著者が、大震災のプチ避難で長距離を歩いた経験から一念発起、「四国お遍路を歩く!」に挑戦! 重いリュックを背負って、ひたすら歩いた7年半の涙と笑いの記録!

1日目は10キロを歩くのがやっと、それが逆に「歩く」に火がついた! 靴擦れに泣かされたり足の爪がめくれたり、股擦れに(!)に悩まされたり、痛む箇所にテーピングしたら水ぶくれになったり……。ウオーキングシューズもいろいろ試し、服装も工夫を重ね、リュックをどのようにして軽くするかに腐心し、雨のなか、強風のなか、あるいは暖かな日差しと季節の花と果物に迎えられて歩き、ついに88番・大窪寺にたどり着いた!

そればかりか、スペイン巡礼の映画に触発されて、ヨーロッパの聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラに向かうことを決意、ついに歩いて到達した。

四国でもスペインでも、行く先々で地元の人々のもてなしが疲れを癒やし、海や山、田畑の実りに励まされ、人の心情の機微に促されて歩き通した行程を軽妙な文体と多数の写真とで旅情たっぷりに紹介する。

目次

はじめに

第1章 歩いて、泊まる、それがお遍路
 1 はじめにやること
 2 宿への電話
 3 お遍路の宿のいろんなこと
 4 シール探し、トイレ探し
 5 「お四国する」「○○番さん」、その独特なボキャブラリー

第2章 使って洗っての∞、装備と準備
 1 荷物について。まずはカバン
 2 連れて歩くもの、それは自分
 3 ドレスコード問題
 4 変わったもの、変えられないもの
 5 お参り関係の物たち
 6 最後の準備は自分自身

第3章 いちばん得意な運動、それは歩くこと
 1 特技は、まっすぐゆっくり歩くこと
 2 足が動かなくなった動物は
 3 足のトラブル
 4 みかん道
 5 ビューティースポット問題
 6 お遍路と鉄道
 7 いのちの水
 8 お遍路とお肌と毛
 9 歩きながら考えること
 10 こんなものがこんなところに
 11 そしてやってきた勝負のとき!

第4章 あじさいに降る雨も、ミカンの葉を照らす陽も
 1 室戸に伏す
 2 室戸で遭う
 3 室戸三たび
 4 一方、足摺岬では
 5 お経の件
 6 お経とおじさん
 7 錦のお札のおじいさん
 8 その気になるのはこんなとき
 9 懐かしい感じがした人のこと
 10 友と歩く歓び

第5章 時空を超えて空想遍路
 ●千田稔『天平の僧 行基――異能僧をめぐる土地と人々』(中公新書)、中央公論社、一九九四年
 ●近江俊秀『日本の古代道路――道路は社会をどう変えたのか』(角川選書)、KADOKAWA、二〇一四年
 ●車谷長吉『四国八十八ヶ所感情巡礼』文藝春秋、二〇〇八年
 ●宮田珠己『だいたい四国八十八ヶ所』(集英社文庫)、集英社、二〇一四年
 ●家田荘子『四国八十八カ所つなぎ遍路』(ベスト新書)、ベストセラーズ、二〇〇九年
 ●碧海寿広『仏像と日本人――宗教と美の近現代』(中公新書)、中央公論新社、二〇一八年
 ●森正人『四国遍路――八八ヶ所巡礼の歴史と文化』(中公新書)、中央公論新社、二〇一四年
 ●関哲行『スペイン巡礼史――「地の果ての聖地」を辿る』(講談社現代新書)、講談社、二〇〇六年
 ●紀貫之、西山秀人編『土佐日記』(角川ソフィア文庫、ビギナーズ・クラシックス)、角川学芸出版、二〇〇七年
 ●伊藤比呂美『読み解き「般若心経」』(朝日文庫)、朝日新聞出版、二〇一三年
 ●嵐山光三郎『芭蕉紀行』(新潮文庫)、新潮社、二〇〇四年
 ●ハーペイ・カーケリング『巡礼コメディ旅日記――僕のサンティアゴ巡礼の道』猪股和夫訳、みすず書房、二〇一〇年

第6章 スペインの「イギリス人の道」への道
 1 どの道を行くか
 2 イギリス人の道
 3 ここまでの準備でおよそ半年

第7章 私が歩くということ

全行程の日程

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

297
著者の波 環さんは放送局勤務(北海道)を続けながら2013年2月から2019年11月まで、14回の四国八十八カ所遍路行を敢行し達成した。本書はその記録なのだが、ひじょうに実践的である。中には脱毛処理(結構切実であるらしい)の顛末まで語られている。ただし、彼女が最も役に立ったという『四国遍路ひとり歩き同行二人』など、他の書物から得られるものは省かれているようだ。実際に遍路を歩くにあたってのさまざまな苦労(御手洗の問題とか水の補給とか)に耐えての行脚なのだが、そのひたむきさが読者に如実に伝わる好著。2025/03/12

tetsubun1000mg

18
北海道の放送局に勤務するアラフォー女性が、一人で四国遍路を歩いた7年半を書いた歩き旅エッセイ。 東京にいた時に東日本震災で歩いた経験から四国遍路を歩くことに繋がったらしい。 一人で歩く選択は自然だったそうで、仲のいい友人でも体力やモチベーションで差は出るので一人で歩くのが正解だと思う。 男性で東海道や芭蕉の旅を歩いたり、最近は日本一周を歩いた男性はやはり単独だった。 足の痛さや厳しい疲労なども少し紹介してくれているので現実的な印象。 また男性ではなく女性一人旅ならではの注意点やポイントも参考になるのでは。2021/05/27

さけちゃん

13
旅に行けないフラストレーションは、本や雑誌、映像作品に頼りつつ、我が想像力をフル回転させるしか癒やす方法が見つかりません!この本は四国にワープしたいあなたにおすすめ!ワタシ、瀬戸内の景色のファンですが、どちらかというと本州側からのアプローチが多かったなと。お遍路、その選択肢あったな!!!と。なんか、宿の取り方とか宿の対応とか、海外旅してるようなドライ感、でもその感じ、おひとり行動が好きな人も受け入れてくれるんですよね!!!サイコー!人に合わせて歩くのは地味に疲れる。放っておいてほしい。わかる〜2020/08/08

ぽけっとももんが

11
図書館新着本。父の職場の退職者会は、毎年恒例の行事として四国巡礼を企画してくれていた。もちろんバスでガイドさんつきの観光巡礼だけれども、几帳面な父は多分20年以上参加していた。さて何周したのだろう。そんな巡礼もいいけれども、やはり本来は歩いてのお遍路。荷物の選択や準備など、お遍路に限らず役に立つし、わたしはまぁ歩きはしないけれども四国に行ってみたくもなる。近いしね。みかんの産地では、目が合えばみかんはもらえます。スペインの話がもう少し多いかと期待したのだけれども、今後に期待かな。2020/08/22

amdd

9
四国お遍路とは八十八の番号がついたお寺にお参りをするということ。お遍路は、日程を決めて宿に電話することから始まる。「へんろ地図(略)」という便利なものがあるので買うといいそう。他にも色々細かく書いてあって参考になった。すごいことに著者、スペインのお遍路、カミーノ(巡礼の道)も歩いている。私も興味はあるのだが、長距離を歩く自信がない。わりと近所のお寺にウォーキングコースがあり、お遍路と同じ効果があるらしいのだが、それではダメかな…?2022/02/21

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