新版 焼かれる前に語れ 日本人の死因の不都合な事実

個数:1
紙書籍版価格
¥1,650
  • 電子書籍

新版 焼かれる前に語れ 日本人の死因の不都合な事実

  • 著者名:岩瀬博太郎【著】
  • 価格 ¥1,485(本体¥1,350)
  • WAVE出版(2023/12発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784866213699

ファイル: /

内容説明

2007年刊『焼かれる前に語れ』(WAVE出版)に、2011年の震災、児童虐待の冤罪、そして新型コロナによる死についてなどを加え、「死因究明法案」提出後の我が国における死体の司法解剖の実情を改めて世に問う。 日本は諸外国と比較して変死体の司法解剖率が極端に低く、それは本書が刊行された2007年当時から14年経過した現在もほとんど改善されていない。 死体が解剖できていれば多くの連続殺人を未然に防ぎ、冤罪を証明することにつながるにもかかわらず……。 医療先進国と言われる日本の、驚くほどずさんで脆弱なシステムと、腰の重い国や組織に正面から向き合い、改善を訴え続けてきた司法解剖医が、声なき死体と残される遺族のためにもう一度強く警鐘を鳴らす。 あなたにとっても決して他人事ではなく、生命保険や損害賠償、類似事故の再発防止など、現実に関連しうる身近な問題が数多くあることを知ってほしい。 変死体の死因「病死」を疑え!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

akiᵕ̈

26
検視や司法解剖については、ドラマや小説で見てなんとなくは知ってはいたけど、解剖医である著者の口から発せられる実態はとても生々しくリアルで、これが現実なのかと恐ろしい。日本の解剖率は先進国で最低レベルとされていて、それだけ犯罪の見逃しが多いということ。国から支給される鑑定謝金はとても少ないし、法医学者も人手不足。特に変死体が発見されても犯罪性が強く疑われるものでなければ司法解剖に回らない為真実の究明が難しくなるという。保険金殺人、パロマ事件等解剖していれば再発は防げたのにというのは著者共々悔やまれてならない2022/12/06

紫の煙

11
法医学の現場医師による、忠告。予算不足、縦割り行政、検視官制度など、様々な要因により、変死体の死因は恣意的な場合も含め、信用できないとある。結果、保険金連続殺人や、一酸化炭素中毒事故など防げた事件事故もあったかもしれない。知らないところで我々の社会は、問題だらけなのだ。2022/02/15

おやぶたんぐ

4
本書の語り手は千葉大学院法医学教室教授。やはりというべきか、問題意識は先頃読んだ「法医学者の使命」とかなり重なっている。捜査機関の都合が優先し、充分な予算配分もなく不合理に分断された体制は、早急に改善されなければならないのではなかろうか。2021/11/14

Theodore

1
同名書籍の新版。時代を反映してコロナ禍がもたらした影響なども書かれている。内容自体は同作者の別の本と重複する話も多数。裏を返せばそれだけ日本の法医学を取り巻く現状は変わっていないと言うことでもあり、問題の早期解決が急がれる。個人的には法医学専門の第3者機関を設立するというのは非常にいいアイデアだと思うのだが、法案が廃案になってしまったのは残念。野党の議員で心ある人がもう1どこの問題に向き合ってくれないものかな、と思う(与党は当てにできないので)。2023/10/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18617343
  • ご注意事項

最近チェックした商品