内容説明
――人間がいなかったら、神様の皆、仕事がなくなっちまうだろ? 八百万の神と人間とのささやかな関わりを描いた心温まる連作短篇集! 才能はあるけれど売れない小説家と、画力は抜群だけれど物語が作れない漫画家。二人が出会った時に起きる小さな奇跡とは? (「結ばれたものは」)、出掛けるたびに道に迷ってしまう方向音痴の母。そこには意外な理由が隠されていて……(「方向音痴は直りません」)。死神、福の神、風神、雷神――気まぐれで心優しい八百万の神と、人間たちとのちょっと不思議な《縁》を描いた、人気シリーズ第三弾。文庫オリジナル。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
219
小路さんの作品は温かい。気配りのある温かさだ。疫病神、死神も、小路さんの手にかかれば、会いたいと思うのは、温かさがあるからね。。小路マジックの炸裂ですね。その小路さんも神の一人かも(笑)。八百万の神というからね、全ては無理だけど、まだ見ぬ神、自分が知らない神も書いてほしいな。ひょっとしたら、外に一歩踏み出すと歩いてる見知らぬ人が神様かもしれません。いやいや、外に出なくても、家族、大切にしてる物が神様かもしれませんねえ。シリーズを読み続けてるうちに、そう思ってしまう素敵なシリーズは、もう第三弾です。2024/04/19
ちょろこ
127
楽しかった一冊。神様と人間との不思議な縁と時間を描いた気になっていたシリーズ。温かくて、微笑ましくて、最初から最後まで読んでいて楽しかった。福の神はもちろん、神様ってこんなにもたくさん居らっしゃって、日常という場に紛れ込んで、人間たちを見ていらっしゃるのかな、なんて素直に思えちゃう。「コンビニで恩返し」は直球のほっこり。「方向音痴は治りません」の方向音痴の理由が巧すぎる。人と神との関係をビシッときめてくれた最後の神様二人も好印象。古来より神と共に生きる日本って良いな。そんな想いが最後にひと匙残るって最高。2024/02/22
タイ子
105
シリーズ第三弾。日本には八百万の神様がいて見守って下さると言いながら、悪い事が起これば「神も仏もないもんだ」とか攻めて神様のせいにしたがる日本人の何と多い事か。神様も楽じゃない。その神様が思いがけない人になって登場、オチ的な登場はいくらでも読んでいたいと思ってしまう。コンビニに朝夕来てベンチに座って食事をする女子高生。店主は勝手な想像をする、もしや義父からの性的虐待か?いやはや本当の姿は…。他にも韋駄天タクシー、疫病神に道祖神、雨女と龍神、雷神、姿を変えて今日もどこかにいると思えば何やら面白くなる。2024/01/31
ピース
95
神様といえば万能のように感じるが決してそうではない。けれど身近なところにいる。そしてみんなに少し幸せを与える。そんなことを感じさせてくれる話だった。2024/03/25
はにこ
84
色んな神様と人間の物語。短編だからすぐ一話終わってしまうのがもったいない。雷神や風神、土の神とかも出てきた。前作で流れ弾で死にそうになった少女が成長した姿が拝めて良かった。時には厳しい苦難も与える神様。すべての神様は人間の信仰や願い、恐れなどから生まれているんだなぁ、と再確認した。ご馳走という言葉の意味を知ることができて嬉しかった。2024/08/16
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