内容説明
東京から大阪へ移り住み、京都の大学で教える哲学者の「僕」。男性同士の関係である年下の恋人は、料理の好みが似ていて、僕の文章を楽しそうに読む。その穏やかな距離がもたらす思慕――。行きつけのバー、熱帯魚、故郷の家族と友人たち、折々のツイート。かけがえのない日々を鮮やかに描いて芥川賞候補作となった「オーバーヒート」。川端康成賞を受賞した傑作短編「マジックミラー」を併録。(解説・羽田圭介)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
OHNO Hiroshi
4
女女はどうなのか、気になった。 息子の嗜好を知って母親どうなるのか、と思う。2024/03/03
大福
2
25冊目、読了。 男でも女でも、パートナーがいることが羨ましい。 バーでも部屋でも居場所があることが大事だよね。 多分、同性愛も男女の恋愛も特別なことって普段起こらなくて、でも不安は普段からちょこちょこあって そんな日常が描かれていました。2024/02/12
小寅
1
初千葉雅也。名前は知っているし有名な哲学者でゲイということも知っている。この作品が芥川賞候補だったことも知っている。私小説って言われてたようなっていうのは記憶が曖昧。帯に究極の恋愛小説と書かれているけれど、私にはわからなかった。千葉雅也を思わせる主人公がただただ面倒くさい人だなぁと。その位、面倒くさくないと哲学者にはなれないのかなぁと。私には千葉雅也を理解するのは難しいのかなぁ。2024/03/31
太郎
1
★☆☆☆☆2024/03/23
にしざわ
1
「オーバーヒート」の文章は即時的(≒ツイッター的)な印象があっておもしろい。生理的な嫌悪感を論理立てて説明しようとしたり、事務仕事に向き合ったり、四十代のゲイであることを思考したり、馴染みのバーでひとりツイッターを眺めたりする様々な日常の場面ごとに思考の文章や文体というものももちろん変わるはずで、そのリアルタイム性のようなものを文章として捉えながら、徹底的に練り上げられていてすごいと思った。2024/03/12