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内容説明
無垢な少女から妖艶な熟女まで一一。鴎外、花袋、荷風、漱石、谷崎、安吾、太宰たちが、憧れ、翻弄された女性たちを描く。女性は思春期を経て、恋愛・婚約・結婚に。悩みや荒みを抱えながら、やがては倦怠または不倫へと至ることも? 時代の変化に応じて、社会的自立や自覚が芽生えた主人公の生き様からは、近代日本の「女の一生」がみえてくる。
(収録作品)
森鴎外「杯」
田山花袋「少女病」
立原道造「白紙」
永井荷風「庭の夜露」
山川方夫「昼の花火
泉鏡花「雪の翼」
夏目漱石「硝子戸の中」
中島敦「下田の女」
谷崎潤一郎「青い花」
芥川龍之介「なぜソロモンはシバの女王とたった一度しか会わなかったか?」
高見順「強い女」
堀辰雄「辛夷の花」
坂口安吾「いずこへ」
久生十蘭「姦」
太宰治「葉桜と魔笛」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
15
明治から昭和にかけての文豪が女性を扱った短篇アンソロジー。現代とは性差への感覚的に違和感あるものも多いのだけど、女というテーマにこだわらず読めば、さすがの文豪揃いということで、面白みのある作品もありました。森鴎外「杯」田山花袋「少女病」久生十蘭「姦」太宰治「葉桜と魔笛」などが特に良かったです。2020/12/12
Foufou
10
太宰や安吾が文豪かはともかく、収録順が女性の年齢順になっているのがユニークといえばユニーク。さきがけが鷗外しんがりが太宰。女が書けている書けていないが書き手の技術の指標のようにいわれた時代もあったようだが、今そんなこといったら炎上必至。女性論のテイもなさない極めて恣意的なアンソロジー。吉行も川端や三島もなし、女性作家は皆無。収穫としては、谷崎の『青い花』と堀辰雄の『辛夷の花』を読めたこと、太宰の『葉桜と魔笛』を再読していまだ心動かされる自分を発見したこと。にしても漱石が享年四十九。長命の文豪の少ないこと。2023/04/25
oooともろー
5
15人のオムニバス。半分くらいが未読だった。貴重な1冊。未読の中では中島敦「下田の女」坂口安吾「いずこへ」がよかった。2025/02/10
you
5
全く読み込できず、よくわからない展開の話が殆ど。永井荷風、夏目漱石、谷崎潤一郎、堀辰雄等、一文で情景が鮮明に浮かぶ文豪もいれば、全く読み取れないものも多い。文豪は読み手のレベルを選ぶなあ。出直し再読決定。2020/10/13
黒い森会長
2
200ページの中に、15人の作家の作品。「少女病」まさに「蒲団」の花袋だ。「庭の夜露」荷風の作品。まだ若い、「下田の女」若書きではあるが、中島敦のイメージを変える。「青い花」谷崎らしい物語。「いずこへ」勢いのあるうまい文章で最後まで読ませるが、よくわからない。安吾は合わない。「姦」十蘭は良い。「葉桜と魔笛」解説を読み、太宰の上手さを確認する。「雪の翼」鏡花は、声を出して読むと良い。圓朝などと同じ「語り」手と思う。2021/02/02
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