内容説明
発展を続けるニューヨークに孤絶して建つ、古色蒼然たるグリーン屋敷(マンション)。そこに暮らす名門グリーン一族を惨劇が襲った。ある雪の夜、一族の長女が射殺され、三女が銃創を負った状態で発見されたのだ。物取りの犯行とも思われたが、事件はそれにとどまらなかった――。姿なき殺人者は、怒りと恨みが渦巻くグリーン一族を皆殺しにしようとしているのか? 不可解な謎が横溢するこの難事件に、さしもの探偵ファイロ・ヴァンスの推理も行き詰まり……。鬼気迫るストーリーと尋常ならざる真相で、『僧正殺人事件』と並び称される不朽の名作が、新訳で登場。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kircheis
394
★★★★★ 大好きな『グリーン家殺人事件』の新訳が出るということで、kindleで購入し、積読していたものをついに読めた。 旧井上勇訳で唯一不満だった『アダ』という名前が『エイダ』に改善されただけでも価値がある新訳だった! うまくいきすぎる犯行や、動機の不十分さなど、ツッコミどころも多い作品だが、初めて読んだ当時を懐古するという意味でも満足の読書だった。 今から考えると、小栗虫太郎の『黒死館殺人事件』が、本作を意識しまくっていたのが良くわかる。犯人の属性含めてほぼ同じ構成だよね。2025/02/16
ALATA
66
いわゆる「館」もの古典であり、数々の作品のマスターピースである本作、驚愕のトリックがあるわけでもなく「呪われた閉鎖空間」という舞台設定にワクワクしながら読み終えた。真夜中に響きわたる銃声、いがみ合う館の住人たち、一人また一人と消えていく。そんな不気味なミステリーだが探偵ヴァンスと検事のマーカムの稚気にとんだ会話が場を和ませ、手掛かりをつかむところはなかなかうまい。★4※憎しみ合人々、呪われた血の継承、世界一の犯罪学者、見えない力が人を狂わしていく・・・2026/01/25
かさお
32
面白かった✨おどるおどろしい雰囲気が好み。かつての名門グリーン家で起こる連続殺人。人死にすぎて犯人居なくなるのでは?と、心配してしまった。古典っぽい言い回し、名探偵の思わせぶりな「もう犯人は分かっている、だが今はまだ言えない」的な焦らし、焦る警部、見守る友人、あぁ、こういう空気感大好きだ。そして、終盤で列挙される100近い事実確認の項目!なんて親切なんだ!ようし、犯人当ててやる。。多分こいつだ!→当たらなかった〜😅でもその方が楽しめたので良いや✨初ヴァンダイン✨ゾクゾクしながら堪能しました。2025/04/05
ぽんすけ
31
旧訳版もいいけど新訳版も読みやすい。さてグリーン家ですよ、今となっては王道もいい所の犯人像とトリックだけど、これが発表された頃はさぞ話題だったんだろうな。子供の頃親の旧訳版を読んだんだけど、次々と人が死んでいく中で事件はどういう結末を迎えるのかとドキドキしたことを思い出した。今のミステリーに慣れっ子になってる人には犯人もトリックも物足りないと思われるかもしれないが、この時代特有の雰囲気とかがすごくよく出ていて、時代と舞台とヴァンスその人に浸れて私的にはすごく面白かった。何故か旧訳版を再度読みたくなった。2025/04/10
tosca
30
不朽の名作と言われるのも、これが100年前に書かれた物だと思うと肯ける。トリックや捜査の甘さなど気になる事はあるが、書かれた時代を考えると全体的には納得できる。でも当たり前だけど、やっぱり古い。自分の好みとしては、もう少し後の、エラリー・クイーンとかジョン・ディクスン・カーの方が面白く感じる。2024/03/07




