内容説明
高校生のピップにある招待状が届いた。高校卒業および大学受験に必要な試験のひとつが終わった6月末、友人宅で架空の殺人事件の犯人当てゲームが開催されるという。舞台は1924年の孤島に建つ大富豪の館という設定だ。参加者は同級生とその兄の7人。ゲーム開始早々、館の主が心臓を刺されて殺されているのが発見される。試験後に着手すべき自由研究が気になり、当初は乗り気でなかったピップは、次第に夢中になり、主の姪に扮してゲームを進めていく。ピップの明快な推理を堪能できる、爽やかで楽しい『自由研究には向かない殺人』前日譚!/解説=瀧井朝世
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まちゃ
122
ホリー・ジャクソンのピップ三部作の前日譚。ピップ三部作は未読でしたが、分量、内容とも気軽に楽しめるミステリでした。機会があれば、ピップ三部作も読みたいと思います。【ピップ三部作】「自由研究には向かない殺人」「優等生は探偵に向かない」「卒業生には向かない真実」2024/04/14
やっちゃん
96
三部作と比べて短いですが既読者にはニヤニヤできる小ネタもありオマケといってもいい。が、前作までとはガラリと変わる古典的な本格も書けるとは。この著者は今後も読み続けたいですね。2024/04/26
yukaring
84
3部作の前日譚。なぜピップが自由研究にアンディ・ベル事件を選んだかここで明かされる。週末に同級生のコナー宅で犯人当てゲームが開催されピップにも招待状が届く。舞台は1924年、孤島に建つ大富豪の屋敷という設定で参加者は同級生6名とコナーの兄ジェイミー。館の主が書斎で刺殺され身内やメイド、執事はそれぞれに隠し事がありそうな気配。彼らはブックレットに指定された役柄になりきり殺人ゲームを楽しむ。そして各々が考える真相が発表される中でもピップの観察眼と鋭い推理が光る。楽しそうな推理ゲームに私も参加してみたくなった。2024/03/06
まあか
82
無邪気に、純粋に、推理を楽しむピップの姿が微笑ましい。おぞましい3部作ラストを知ってるが故に、この頃のピップに忠告したいくらいだ。やめておけ!と。ゲームでは物足りないだろうが、誰も何も傷つけない、傷つかない、皆を信じていられたこの時間は、もう戻ってこない。このシリーズは、何もかもがリアリティに溢れている。美談では終わらない。だからこそ、クセになる。とても楽しい読書だった。ホリー・ジャクソンさん、今後も追いかけます!早く他の作品も読みたい(*´-`)2024/02/10
オーウェン
81
シリーズとしては前日譚であり、かなりライトな推理ゲームとして楽しめる。 というのも仲間内でやっている犯人当てゲームを夏休みの日にやっているので、本編の3部作と違い深刻ぶった話題など皆無。 それぞれ役柄を与えられ、屋敷の主を殺したのは誰かという犯人探し。 ピップは証拠から犯人を導き出すが、その過程に反発する。 だからこそ自由研究に取り組むという1作目の冒頭へと繋がっていく。 200ページもないので、ここからシリーズに入ってもいいかも。2024/02/18
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