内容説明
全米100万部突破! ユーモラスでハートフルな話題作、待望の邦訳。
「タコと友達になった女性のチャーミングで心温まる物語」──カーカス・レビュウ
「繊細さと優しさに満ちた筆致で、一度喪った愛の再発見を描く素晴らしいデビュー作」──〈ワシントン・ポスト〉紙
ぼくはマーセラス。水族館で暮らすミズダコ。ここにとらわれてからもう1300日近くが経つ。人間たちは知らない──ぼくも人間たちを観察していて、言葉も理解することを。実は水槽からも抜け出せる。館内の夜散歩は秘密の趣味だ。ある夜、ひょんなことから徘徊中に窮地に陥ったぼくは清掃員のトーヴァに見つかり……友だちになった。30年前に息子を喪った孤独な女性、トーヴァとの日々をすごすうち、ぼくは気がつく──彼女の家族にまつわるある真実に。全米で100万部を突破した心温まるデビュー作。(解説・大森望)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
67
ベタだけどとてもほんわかする読後。水族館にとらわれたタコから始まるストーリー。その水族館の夜間清掃員のドーヴァ。70歳を超えて家族を失い、体もあちこち痛み出す。仲間も仕事もあるが先行きの不安と孤独を感じさせる、この部分がとてもリアルだ。そしていつも運を逃す30歳のキャメロン。退廃的でいい加減な青年だが憎めない。2人とタコ、想像がつく内容にもかかわらず目が離せない。隠れた主人公のタコが利口で可愛い「ユニーク」という言葉がぴったりの作品。2023/12/26
Willie the Wildcat
40
喪失の癒しと再生、心の温かみが源泉。救世主・蛸の〆の言葉で頭に浮かんだのが『にんげんだもの』。甲殻類の”喪失”の結果、”同数”の脚の軟体動物となり、「恩返し」となった感。キーワード『EELS』が齎す最後の”綾”を踏まえた蛸との別れ、そして迎えた奇跡の”再会”。嗚呼、グッとくる怒涛の終盤戦。Happily everafter♪出来すぎ?いいじゃん!振り返ると、世の中の閉鎖性、終活、ヤングケアラーなどの社会問題を通したヒトの繋がりに触れている感。良いじゃないですか、にんげんだもの!2026/04/28
か
28
話しの流れとオチが読んですぐにわかるが、ほんわかと悲哀が同居している雰囲気が好きで読み進める。人間の言葉がわかるミズダコのマーセラスと30年前に一人息子が海で行方不明になった、水族館の夜の清掃員のトーヴァ70歳と父親を探す旅にきたキャメロン30歳の3人の視点で語られる。ミズダコの寿命4年。マーセラスが捕らえられて1300日め。あと160日。マーセラスは夜の水族館を動きまわり、トーヴァと仲良くなる。最後うるうるした。ハッピーエンドでもあり、クリスマスストーリーのようだった。2023/12/27
ゆみのすけ
25
水族館で暮らす人間の言葉がわかるタコのマーセラスとそこで清掃員として働いている女性の心温まる物語。物語の初めからタコが語り始めていて…。もうこの設定から心掴まれた!人生初のタコ小説。それだけではなく、清掃員の女性の家族の秘密。水族館で働き始めた男の秘密。皆が心に悲しい何かを抱えていて、それを見抜いた賢いマーセラスが何とかしようと悪戦苦闘。その優しさに涙が出た。翻訳物だけど読みやすく、タコの優しさ溢れる行動に心奪われ、楽しかった。2024/06/30
Small World
25
あれ、扶桑社ミステリー文庫で東野さやかさん訳なのにミステリーじゃないぞ!っと思いつつも、中盤でタコのマーセラスから明かされる事実にびっくり!!...後はページをめくる手が止まらないし、涙も止まりませんでした。人生の後半を生きてる私に希望を与えてくれる良作でした。2024/05/01
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