ケモノたちがはしる道

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ケモノたちがはしる道

  • 著者名:黒川裕子
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 静山社(2023/12発売)
  • 盛夏を彩る!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~7/27)
  • ポイント 360pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784863897625

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内容説明

都会っ子の千里は、ゲームやおしゃれに夢中の今どき中1女子。秋のある放課後、家でふだんどおり親友の理香とゲームに熱中していた千里に、母が突然、「熊本のジジさまのところへ行って、ケモノを獲ってみない?」と持ちかけた。いつもなら「行かない」と即答するところ。でもその日に限って、父に夕食の支度を手伝わされた時に見た、手羽先肉に残っていた羽に感じた違和感から、〈死んだ肉〉と〈生きた肉〉についてぐるぐると思い悩んでしまっていた千里は、思わず、「……うん」と答えてしまった。
戸惑いつつも意を決し一人降り立った熊本空港で千里を待っていたのは、生粋の〈もっこす〉の祖父=ジジだった。ジジと猟友会仲間のおじいちゃんたち、地元の中学1年生ながらすでに罠猟マニアの蒼太らとの出会いと交流、そして罠にかけられ、目の前で命を仕留められて肉と化すシカやイノシシを見るうちに、千里の中で〈命〉への思いが揺らぎ、変化していく。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

☆よいこ

73
児童書。YA。狩猟▽ゲーム配信でドラゴンをハントし、手羽先に残った羽を気持ち悪いと感じる東京っ子の千里(せんり)は、熊本の祖父に会いに行く。母から命じられての三泊四日の狩猟体験。獣の解体、死んでいくシカの瞳の色、罠にかかった大イノシシとの対面など衝撃的な体験が、千里のなかで「リアル」を意識させる▽熊本の「もっこす」ジジイと、純朴な熊本「オンチョ」な少年がとてもいい味。解体シーンもグロくなくて読みやすい。良本。2023.11刊2024/02/13

まる子

29
東京で育った中1の千里。それは晩御飯の準備をしていた時に見た手羽先に残っていた一本の羽毛。驚きのあまり落としてしまった。それがきっかけで、熊本の山にある母の実家で狩猟を経験した。そこで彼女が見たものは、「ウジ(ケモノ道」、「終わらせた命」と「生まれる肉」。人間の住む里まで出てきて害獣になるシカやイノシシ。かつては共に暮らしていた目の前の肉と向き合い、「命」と「生」を考えていく。お寿司の魚が本来の姿として見えにくいのと同じく、肉も本来の姿がある。わかってはいるだろうけれど、ものの「姿」を知る事は大切。2023/11/08

わむう

27
YA。中一のゲーマーの千里は、スーパーの手羽先に毛がついていたことを嫌がり、母に勧められて、熊本県で猟で生計を立てている九州の祖父の家を訪れることに。妊娠したシカと、罠にかかった巨大イノシシの最期を見届け、ケモノが食べ物になっていく様子を目の当たりにすることで、命の尊さを実感する本。自然破壊についても考えさせられる。ソーラーパネルは良くないですね。2025/01/04

マツユキ

23
ゲームとおしゃれが好きな中1の千里は、イノシシ猟やシカ捕り名人の祖父の元に行くことになって…。戦争に使われているドローンと、バックされた鶏肉に残った毛から始まるストーリー。罠を作って、狩りをし、肉を解体する。何事も経験だけど、ハード、でも、それは日常であり、誰かがしないといけない事である。主人公の反応が素直で読みやすく、趣味も含めて頼もしく、課題や山積みだけど、明るさもあるラストで良かったです。2025/06/06

あっちゃん

22
都会育ちの今風の中1女子が主人公!熊本で狩猟をしている祖父の元での体験記、ジュニア向けらしく分かりやすく読みやすく考えさせられる(笑)そして母の過去も気になる( ̄ー ̄)2024/01/16

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