内容説明
ChatGPTをはじめとする現在のAIは、巨大な便益とリスクを持ち合わせている。有効に活用するために何を心がけ、どのような社会を設計すべきか。京大「人工知能と法」ユニット特任教授を務める気鋭の弁護士が、「AIガバナンス」の現状と未来を語る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kan
24
AIを教育現場でも活用し始め、ガバナンスの注意点や工夫を知るために読んだ。著者は様々な立場をご経験な上に深い知見をお持ちで、幅広く複雑なテーマが丁寧に解きほぐされ、明快にまとまっており非常に読みやすかった。AI利用の懸念や実際に起きた問題、他技術と異なる点を誠実かつ冷静に伝えつつ、価値の最大化&リスク対処の方向性を示し、怖がらずに踏み込む勇気を与えてくれた。羽深さんには前任校で講演をお願いしたが、温かなユーモアと当意即妙な返しが絶妙で、最先端の波に乗る方はさすが。このような方に新しい政策に関わってほしい。2024/05/22
Tenouji
21
ディープラーニングが出る前の、コンピュータによる認識、翻訳技術は、ゲームにしか使えないとか、プロの翻訳家も「たいしたことないわね」と見下すとか、社会的にも相手にされてない感があったが、いよいよ、脅威として真剣に議論されていることに、感慨深さがあるw。AIって「組み合わせの加速装置」として捉えると、それが人間の何をエンハンスし、どの方向に暴走リスクがあるのかな?2024/05/15
zoe
11
2023年。AIにはリスクがある。情報操作が可能であったり、著作を知らずらず侵害したりする。そこでガバナンス(プロセス)が有用である。法規制、市場、社会規範、アーキテクチャが代表的。一般に規制はEUが厳しく、そこへ倣う。ファインチューニング。トロッコ問題。人間よりも判断速度が速いので、予め何の優先順位が高いのか決めておかねばならないものがある。2025/08/03
大先生
11
AI技術の進歩は目覚ましく、規制しようとしたところで追いつかない。アジャイルガバナンスをぐるぐる回していくしかないということですね。ちょっと抽象的な内容の本なので、そんなに面白くはないですが、これからますますAIの活用が広がっていく中で参考になる本です。2025/06/24
キヌギヌ
8
SFの読み過ぎで頭がSF脳になっており、AI規制には強い関心を持っていたところにうってつけの本書。まず、非常に読みやすい、分かりやすい素人向けの本だった。最新AIがどんなリスクを私たちにもたらすのか、そして社会はそれにどう対応しようとしているのか、知りたかったことがよく纏まっていた。素人にはとっつきにくい法律上の問題は専門用語をなるべく排して解説してあるのもありがたい。こういう頭の良い人がいろいろ考えて世の中回ってるんだなあと実感。2023/12/26
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