内容説明
男子生徒Kが自殺した。『菅原拓は悪魔です』という遺書を遺して――。
背景には、菅原拓による、Kを含む四人の生徒への壮絶なイジメがあったという。だが、拓は地味な生徒で、Kは人気者の天才少年。またイジメの目撃者が誰一人いないことなど、多くの謎が残された。
なぜKは自殺したのか? 次第に明かされていく壊れた教室。
「革命はさらに進む」
悪魔と呼ばれた少年が語り始める時、驚愕の真実が浮かび上がる――!
空前の衝撃作にして、松村涼哉の衝撃の原点が、大幅修正&書き下ろし収録の完全版で甦る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
34
菅原拓が隠していたこと、本音、に衝撃…それにしても人間力テストって…2024/01/16
オセロ
30
改めて凄い作品だったなと。前の菅原の荒っぽい口調は彼の革命にかける思いと青っぽさが感じられてあれはあれで良かったですが、【完全版】では細かい加筆修正のおかげで菅原の心情などが分かりやすくなっていて、何やり菅原のその後が知れて良かった。2024/01/06
ツバサ
12
細かなところで加筆、修正されていて、尖りが薄れている。だがこのまとまりの方が救いがあって良いなと。まさかの書き下ろしは読めて良かったとしか言えない。菅原拓の人生の続きが見れたのは嬉しすぎた。やはり、彼には幸せになってほしいと願っていたから。2023/12/28
尚侍
7
ものすごく面白かった。かれこれ8年ぶりの再読になるので内容はまったく覚えておらず、どのあたりが加筆されたのかもわかりませんでしたがやっぱり面白かったです。物語の冒頭に掲げられた言葉のニュアンスが変わった時の「なるほどそうくるか!」という感覚を味わうだけでも本作を読む価値は十分にあると思います。その流れからするとエンディングの展開は個人的にはあまり好きではないのですが、そこまで織り込んだ上で最後のオチが待ってますので、ぜひ多くの方に手に取ってもらいたい作品ですね。2024/01/03
栗山いなり
6
一人の男子中学生の自殺の真相を姉が追う中で思いもよらぬ真相が明らかになる社会派ミステリー小説にして電撃文庫で出た同作の完全版。正直電撃で出た同作のオリジナル部分が修正に当たり邪魔になってたかな?と感じた。それとおそらく電撃で出来なかったであろう社会問題も作中にぶっ込む事を全力でやってた気がしてた2024/01/28