MFC 蝶と帝国 １

著者名：箕田海道【著者】/南木義隆【原作】/shirone【キャラクター原案】

KADOKAWA（2023/12発売）

• ISBN：9784046824936

内容説明

愛する人を、私の生き方を、
すべてを奪われた怒りの矛先を、誰に向けたらよいのだろう――。

20世紀初頭の帝政ロシアを舞台に、時代の悪意に翻弄された女性たちの愛と復讐を描いた傑作小説を、『北の女に試されたい』の箕田海道が鮮烈コミカライズ！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[雪紫]

読友さんからの（漫画も）おすすめ。不思議と暗い絵柄が物語の雰囲気・・・とりわけお嬢様との行為に合っている。先の展開を知ってるがゆえにカバー裏の幸福を見て「ああ・・・。」と溜め息を付かざるを得ない。ここに書かれてるだけでも目をそらしたくなる悲劇が起こってるのだから（その前が良過ぎた分余計に）。やっぱり料理、とりわけサラダは美味しそうよね（レタスでやらないだけで今でも時折作る）。

2024/04/26

[Fumitaka]

黒の地に白の模様のエレナお嬢様の服が美しい（p. 39）がこれはベタで塗ってから白で描かれたんでしょうか。ヘンダーソンさんのレストランにウクライナの地図が飾ってあり（p. 99）、全体像が見えないが「今」のウクライナの地図のように見える。我がウクライナ史の先生の留学時代のハンガリー人の友達はハンガリー王国時代の地図をこっそり部屋に飾っていたらしい。トーンを使いつつも白と黒の線の強さを活かした絵柄で、各所で描かれる精緻な蝶のみならず、オデッサの階段や冬宮襲撃とかの絵は舞台道具として雰囲気を作っている。

2023/12/22

[dendoh]

ロシア革命と百合。原作版の謳い文句はこれにSFが入るらしいが、どうなるか想像できない。作画はちょっと弱い感じ（顔の造形は好き）。ハマるにはもうちょいストロングポイントがほしい。 ポグロムの存在は初めて知った。この時期のロシア帝国は国策で反ユダヤ主義を掲げてるので、惨劇を助長することになったらしい。そう言えば関東大震災の朝鮮人虐殺も、もとを正せば日帝の政治姿勢が発端という事を考える。

2024/05/29