内容説明
江戸期最高峰の養蜂書が現代によみがえる。漢文で書かれた『家蜂蓄養記』の全文を養蜂家が現代語訳し、江戸期の養蜂技術やミツバチの生態に即した詳細な解説を付し、現代へのヒントを探る。古今の文献や歴史史料、さらには生物学の成果も参照してわが国での養蜂の成立史もあわせて考察。秀吉の朝鮮出兵以降に朝鮮半島からもたらされ、その後各地に伝播した過程など、これまで謎が多かった「ニホンミツバチ」の起源も明らかにした労作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
35
新刊コーナーより、大興奮。日本における養蜂史を、江戸時代の学者(そして養蜂家であったのだろう…同志♡)がまとめた書が存在していたとは聞いていましたが、具体的な内容を読んだのは初めてです。う~む、面白い!ニホンミツバチを愛する者は満喫できる内容です。巻末の「江戸期におけるミツバチの導入経路と飼養地」は大変勉強になりました。これ、DNA研究もしてほしいなあ…。また、蜂球でスズメバチを熱殺するのはまだニホンミツバチでしか確認されていない行動ですが、トウヨウミツバチとのDNAは比較研究されているのだろうか…?2025/04/11
ポテンヒット
12
江戸時代に紀州・湯浅に住む医家であり本草家が書いた養蜂指南書の現代訳と訳者の解説本。この頃から砂糖水を煮詰めた偽蜂蜜が出回っていた事に驚く。著者は養蜂を広めて偽物に惑わされないようにとの思いから執筆に至ったようだ。俗説に頼らず自分で見て経験したことを書いており、現在の養蜂と比較すると面白い。また、日本ミツバチは慶長の役の時にミツバチと朝鮮人の養蜂家を日本に連れてきたのが起源ではないかという訳者の説は、真偽は分からないが興味深く読んだ。2024/05/06
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