内容説明
幕藩制国家権力の中核をなす「将軍権力」はいかに形成されたか.書名に採られた論文をはじめ,「豊臣政権論」「幕藩制と天皇」「将軍政治の権力構造」「鎖国制の成立」など一貫した問題意識に基く主要論文の一大集成.
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目次
まえがき
初出一覧
I 「将軍権力」の創出
一 問題の所在
二 一向一揆と織豊武士団
三 織田信長の神格化
四 戦国大名的性格の止揚
II 豊臣政権論
一 兵農分離の過程と特質
二 知行の性格
三 統一権力の形成
補遺1 天正十二年の羽柴秀吉検地
補遺2 織豊期の畿内代官――御牧勘兵衛を中心に
補遺3 織豊期の堺代官
III 幕藩制と天皇
一 研究史と問題の所在
二 織田政権と天皇
三 豊臣政権と天皇
四 徳川政権と天皇
IV 将軍政治の権力構造
はじめに
一 将軍権力の成立
二 「公儀」権力の構造
三 「文治政治」論
V 鎖国制の成立
一 幕藩制国家と鎖国
二 貿易の独占と統制
三 キリシタン禁制
四 国家意識の構造
五 幕藩制アウタルキー
VI 「公儀」と幕藩領主制
一 「家中」と「百姓」の統合
二 公儀領主制の形成
三 公儀領主制の諸特質
四 領主:農民関係の契約的側面
あとがき
索引