内容説明
知的障害者とチョークをつくって50年──。日本でいちばん大切にされる会社をつくった経営者が教える、シンプルで深い「生き方」18のメッセージ。
「自己実現」という言葉が世にあふれています。しかし、私は「こういう自分になりたい」と思ったことはありません。どうすれば人の役に立つことができるか──。これを考え続けた人生でした。そして、気がづいたら、いろいろな方に応援される「幸せな自分」がいました。だから、私はあまり「自分が、自分が」と考えない方がいいと思うのです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
も
57
日本理化学工業会長の著書。障害者を雇用したきっかけ、その後の苦労、障害者雇用を通じてわかったこと、考えたことなど分かりやすい表現で書かれています。さらりと読めるけれど、じっくり読み返したくなる内容でした。障害者を雇用することについての内容ですが、会社内でのコミュニケーションのしかたなど色々と自分の働き方を振り返るきっかけをもらったような気がします。2016/03/20
№9
23
著者は50年以上、知的障害者雇用を幾多の困難も乗り越え進めてきた人。冒頭で周利槃特(しゅりはんどく)というお釈迦さまの弟子の話が語られる。「無言の説法」・・・この話で僕の心は鷲掴みにされる。この本はひとつの仏典のようだ。その数行数行に朝露の一滴のようなきらめきが、ある。人は何のために生きるのか?幸せとはいったい何なのでしょう?どうしたら幸福な人生を生きられますか?著者はズバリこう言い切る。そばにいる人の役に立つ、これこそが人が生きる原点であり、人が幸せになれる源であると。著者の体験から滲み出る珠玉の一冊。2013/01/24
Roko
13
著者は、障害者の方々と仕事をすることによって、いろんなことを学んだそうです。彼らが何かをできないのは、彼らが悪いのではなく、彼らがそれをできるようにしない、こちら側の問題だと気付くことがたくさんあったとおっしゃっています。何か不都合があった時に、相手が悪いと考えるのは簡単です。でも、その原因は自分の側にあるのではないかと考えることが重要です。 障害者も健常者も同じ人間なのだ、それぞれ少しずつ違う個性を持った人間なのだと考え、力を合わせて生きていく社会なら、喧嘩も差別も戦争もなくなっていくのでしょう。2020/12/05
なつ
12
『塵を払わん、垢を除かん(お釈迦様が周利槃特に伝えたことば)』『無言の説法』『人間の究極の幸せは四つ。人に愛されること。人にほめられること。人の役に立つこと。そして、人から必要とされること。愛されること以外の三つの幸せは働くことによって得られる。だけど、愛だって働くことで得られるのだ』『賜は「たまもの」と読むけれど「おくりもの」とも読む』『「答え」にいたる方法には、無限の可能性がある』『人のために動けば、幸せになれる』『人間は「自分がやったことで人に喜んでもらうことが心地よい」と感じるようにできている』2018/09/21
ぱんにゃー
11
自分を成長させ(させていただき)、助け合う日本人になりたいと思います。2013/02/10