内容説明
伊藤絵美が書き下ろす渾身の入門書。本書を通して、伊藤絵美と共に学び、実践する仲間になる。
スキーマ療法とは,米国の臨床心理学者ジェフリー・ヤングが提唱した認知行動療法(CBT)の発展型である。認知の中でもより深いレベルにあるスキーマ(認知構造)に焦点を当て,CBTを中心に力動的アプローチほか非常に統合的な心理療法を組み合わせてスキーマ療法を成した。本書は入門テキストと事例集の二部構成となっており、特に日本でスキーマ療法を習得し,治療や援助に使いたいという方に向けて書かれた待望の書である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろか
6
分厚く、高価なヤングのテキストを手にする間前にオススメ。スキーマ療法の理論的なところは簡略化されているかもしれないが、実際どのように進んでいるかわかりやすい。cbtと基本は変わらない。より深くなっているが。ここまで深めると、中身は相当に精神分析に近いのでは。2013/09/01
つなぐ
4
スキーマ療法の筆者のカウンセリングルームの適用例が読めます。発達障害をもつ患者への適用例があるところ、ハッピースキーマと筆者が呼ぶ別のスキーマを代わりに作るのがヤングのテキストにない面白いところでしょうか。スキーマ療法の実際の中身はヤングのテキストのほうが分かりやすいです。2017/07/07
釜煮蕎麦
2
セラピスト向けの本なのでセルフヘルプとして読む素人の僕には分からない部分もある。それでもスキーマ療法が時間をかけて取り組むもので、心の負担も大きいものだと知れたことは良かった。2020/05/06
sayanu
2
エビデンスを含んだ、スキーマ療法の基礎から事例まで掲載。 全てを読んだ個人的な感想は「CBT 、スキーマ療法で目指す回復の状態とは「普通」を求めることなのだろうか。結果的にであれ、その側面は必ずある。」生きる目的を聞かれたらどう指針をとるのだろう?というのが疑問として残った。 現状への適応を目指して行くのがこの辺りの療法なのだろうな。2018/01/03
tyra
1
良本。スキーマ療法について非常にわかりやすく記載があった。 ただ、媒介信念、中核信念に関する記述は、十分理解できるが、場合によっては他の本を読んでフォローアップが必要になるかもしれない。2021/07/08