角川書店単行本<br> 仕事のためには生きてない

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角川書店単行本
仕事のためには生きてない

  • 著者名:安藤祐介【著者】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 特価 ¥1,386(本体¥1,260)
  • KADOKAWA(2023/12発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 360pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041142646

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内容説明

『ミカゲ食品は「スマイルコンプライアンス」の精神で、信頼回復に努めてまいります』
異物混入騒動への社長の発言が炎上した翌日、35歳の多治見勇吉は、〈スマイルコンプライアンス準備室〉に異動となる。実体不明の社長の言葉を形にしろというのだ。
社長に忖度する役員の無茶ブリ、会議のための会議、終わらぬ資料作り。趣味のバンド活動が最優先だった勇吉も、仕事漬けの毎日に。そんな中、バンド仲間が余命宣告を受ける。
「自分はどうして、こんなに働いているのだろう」
よりよく働ける職場を目指し、勇吉の奮闘が始まる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

モルク

128
平日の夜や休日に学生時代からのバンドのライブ活動をするために仕事をする、そんなロックな35才の勇吉…のはずだった。いつのまにか社長提言の意味不明の「スマイルコンプライアンス」なるプロジェクトの準備室のリーダーとなり、書類の山、ダメ出しをする上層部などに時間を取られロックな日々が…前半は前時代的な上役、いるいる「24時間働けますか」を引きずっている人、やたら否定ばかりのヤツ。後半は一気に…やれやれ!バンドも悲しいことがあったけど続けていける。これからもほんの些細なことから始めてみようかなという気持ちになる。2024/07/19

おしゃべりメガネ

124
もう、とにかくタイトルが全てな作品でした。サラリーマン必読で、特に中間管理職や経営層の方々に手にとっていただきたい一冊です。会社における『コンプライアンス』とは何か?どうあるべきか?を変わらぬ社畜体質な上層部に対し、ひたすら問い続けるコンプラ対策チームの奮闘ぶりに涙が止まりません。忘れかけていた大切な何かを思いだし、綺麗事と片付けてはいけない姿勢、考え方がしっかりと綴られています。昭和、平成のモーレツ時代とは異なる現代社会をしっかりと見つめ直し、会社を育てる前にまずは人を育てる大切さがここに記されてます。2024/03/09

みかん🍊

101
社長の炎上騒ぎから勇吉は訳の分からないスマイルコンプライアンスの為の新設部署のリーダーにさせられる、バンド活動をするために会社員をしている勇吉は仕事は適当にというスタンスだったのに意味のない会議やダメだしで何度も書類を作らされたりで疲弊し、残業や徹夜を誇る声の大きい役員達に何の為に働いているのか分からなくなってくる、どうせ働くなら楽しく、せっかく繋がった縁を大切にしていく、バンドメンバーの病気を基に毎日働いて帰ってこれる、当たり前だと思っている事がいかにありがたい事か気づく、楽しいお仕事小説でした。2024/02/27

hirokun

92
★4 この作品を読んで、自分自身の若い時代の仕事、職場を思い出した。ここに描写されている会社そっくりの状況が再現された職場であった。自分自身それを肯定していたわけではないのだが、この頃の働き方が自分を成長させたという思い込みが、管理職、経営者になったときに悪い意味で影響していたような気がする。これからの会社、職場に求められる、社員が楽しく感じられる職場が少しでも多くなるような社会に変化していくことを願ってやまない。2024/01/07

yutaka

90
不祥事続きのミカゲ食品。異物混入への社長の発言が炎上した翌日、勇吉は実体不明の社長の言葉〈スマイルコンプライアンス〉を形にするための新部署〈スマコン準備室〉に異動となる…。 初読みの作家さんだったが、期待以上に良いお話で、共感できる部分もたくさんあった。うちの職場も「ブルジットジョブ」を減らそうと努力しているが、やっている本人は自分の仕事を否定されたように感じるのか、やたらと抵抗される。それで、忙しいと言われてもねぇ…。2025/09/28

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