内容説明
「圧倒的知識によって紡ぎ出された、美しくも残酷な生物学的多様性。悪夢の島でのサバイバル活劇に、息することも忘れてページをめくる」――知念実希人氏、熱狂! 南洋の海洋生物研究所を集団死が襲う!? これはパンデミックか他国の襲撃、自然災害、それとも……。生物学を究めた医療ミステリーの新星が放つ、極限のバイオパニックホラー!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
174
北里 紗月、初読です。タイトルと表紙からイヤミス的な作品かと思いきや、孤島レッドバイオホラーでした。映像化するとスプラッターで怖そうです。主人公が、こんなに頻繁に気を失う小説は初めてです(笑) https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/97843341017702024/03/13
いつでも母さん
148
キャー!こ・・これは嫌だ。こんなことになったら怖ろしくて堪らない。どうすればいい?こんなのに侵食されちゃう時が来るのか?いやいや、どこかで誰かが対策を講じてくれるよね(あくまでも他力本願)ラストは多分こうなるよねって私でも想像できたけれど、お願いだからこんなのは小説の中だけでありますように。2024/01/17
yukaring
75
熱帯の無人島が舞台のバイオパニックホラー。知念さんが帯のコメントを書かれているのもあり『ヨモツイクサ』を少し彷彿させられた。瑠璃島にある海洋生物研究所である朝、所長をはじめ研究員たちが次々と飛び下り自殺を図る。生き残った研究員たちは動機を突き止めるべく所長の行っていた極秘研究を紐解いていく。その頃島の中では動物たちの異常行動が顕著になり大きな悲劇へと突入していく。生物学を極めた作者が描く悪夢のサバイバル劇。想像するだけで恐怖する生き物たちの変化と恐るべき真相。最後の最後までハラハラさせられる物語だった。2024/01/12
オフィーリア
71
これぞ王道のバイオホラー。南海の孤島の研究所で突然巻き起こる研究員の連続自殺、凶暴化する生物達、一体島で何が起きているのか…。ドストレートなバイオホラーを生物学的に徹底的に掘り下げる事で起きている事象にリアリティを生みグイグイと話に引き込んでくれました。2024/02/17
rosetta
46
★★★★☆上出来のバイオパニックホラー。次々に襲ってくるクリーチャーとの戦いや意外な犯人のバッチリ納得の動機。自分のような素人には凄くリアリティを感じる生物たちの変容の原因。コロナ騒ぎの数少ないレガシーとしてはウイルスの知識が多少増えたことかな。日本の南端の瑠璃島の研究所に職を得た七海。所長を初めとして10人の職員の半分が自ら転落死した原因を探ると未知の生物に汚染されていたことがわかる。感染された生物やそこから派生したキメラのモンスター。最終的に恐ろしいのは人間の欲望。今までのこの作家の作品の中で一番2024/03/06