内容説明
『あめつちのうた』の著者が贈る、ブラインドマラソン×青春小説!
フリーターの亮磨は、夢が持てない日々を送る。
ある日、視覚障害があるランナーから、伴走者に誘われ――
大学生から熱い支持!
【第24回島清恋愛文学賞受賞作】
漫然と過ごすフリーターの亮磨。
バイトからの帰り道、視覚障害者の女性にぶつかり転倒させてしまう。
気が動転して無言で立ち去りかけたが、罪悪感から第三者を装って助けに戻る。
その場で、ブラインドマラソンの伴走者に誘われてしまい――。
爽やかな風が吹き抜ける青春小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベローチェのひととき
11
読友さんから紹介されてネットで取り寄せた本。主人公は高校中退してしまい、世を拗ねて居酒屋でアルバイトとして働く亮磨22歳。バイトの帰り道、駅構内で視覚障害者の女性にぶつかり転倒させてしまう。無言で立ち去りかけたが罪悪感から別人を装って助けに戻る。そこでマラソンの伴走者に誘われる。伴走の練習をしながら、気持ちが切り替わっていく様を描いた爽やかな青春物語。2024/04/13
ツバサ
8
自分の殻に閉じこもって斜に構えたせい青年が視覚障害者と会うことで変わっていく、再生されていく。苦い思い出を拭うのは簡単ではないが、最後まで見届けられて良かった。2023/12/19
よし
4
過去に犯罪に関わって逮捕され、高校を中退し、現在は居酒屋でバイトをしている亮磨。自分の不注意で転倒させてしまったさちと出会い、さちのマラソンの伴走者となる。バイト先の一見風変わりな調理担当の愛、なんかちょっと胡散臭い店長、目標を持ってマラソンに取り組むさち、以前からさちの伴走をしている熱血な廉二。亮磨が最初に抱いていた彼らの印象は、話が進むにつれて変化を見せる。それぞれが抱える悩みや思い、苦しさを知り、亮磨自身も少しずつ変わろうともがく姿に、やきもきしながらもエールを送りたくなる。#NetGalleyJP2023/12/15
りんふぁ
3
予期せぬアクシデントで未来に向かうのに躊躇う、子供でもない大人でもない二十歳前後の男女3人を盲人マラソンの練習を中心に進む物語。マラソンのシーンは一緒に走っているようでした。後味良し!2024/02/09
kmzwrs5781
2
あるきっかけで盲目のランナーの伴走者を引き受けることになり、悩み葛藤していく主人公。過去を後悔する彼に果たしてゴールは訪れるのだろうか。人との出会いや他と人の繋がりは人生を変える、それは真実だと信じたい。2024/01/30