内容説明
江戸の人々を悩ませる不眠と悪夢の元凶だった鵺を退治した竜晴達。だが「これで終わりと思うな」という鵺の言葉通り、再び蜃気楼が現れ、それと共に小烏丸が姿を消す。小烏丸を捜す旅に出た竜晴と泰山は、旅先で平家一門を診ている泰山そっくりの医者に遭遇する。泰山は治療を手伝い、竜晴は中宮御所で一人の女性に出会うが……。シリーズ第八弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
54
『茜唄』を読む前にこちらを読んで頭の中を平家物語モードにした。付喪神・小烏丸の記憶が蘇ったためか、重盛様恋しさからか小烏丸は蜃気楼に飲み込まれてしまう。竜晴たちは小烏丸を探しに平安時代にタイムスリップした。竜晴の能力が高まったような気がするので次作が楽しみだ。2024/01/05
ホワイト
2
図書館本 ⭐️⭐️⭐️⭐️
名前はまだない
2
小烏丸、がんばったなぁ。記憶が戻ったら戻ったでつらい。前巻までで、竜晴くんが無自覚に「人間らしさ」(人の情や恋や別れの愛しさや辛さ)を得ることでどうなっていくんだろうと思ってたけど、そこを自覚的にしっかり向き合って、その上で花枝ちゃんに約束しているのがツンっときちゃった。かわいい付喪神に囲まれていた能力者のシリーズが、こうして壇ノ浦に向かうひとりの「青年」の物語になるとは思わなかった。次も楽しみ。2024/02/04
めぐぼう
1
第8巻目。蜃気楼に吸い込まれた烏丸を救うため、竜晴、泰山、抜け丸は平安時代の重盛のいる時代へ。前作で退治したはずの鵺が息をひそめていた。平安時代を舞台に、重盛や徳子、泰山の先祖らしき人物も現れ、とても面白く読んだ。簡単な感想でまとめてしまったが、どの内容も良すぎて感想にまとめきれず。シリーズなかで一番好きな1冊になりました。次の巻も楽しみです🎵2024/09/17
Satochan
1
シリーズ第8作。タイトルは龍の髭。体力回復に効く薬草ですが、使うのは誰でしょうか。本作は、前作の最後に現れた蜃気楼に引き込まれた烏の付喪神、小烏丸を追って12世紀の京都にタイムスリップする。。というお話。名刀小烏丸のかつての所有者で、小烏丸が「四代さま」と慕う平重盛公も登場します。というわけで本作は鵺との三度目の戦いがメインですが、重盛主従の物語も心に沁みます。2024/09/13