これからの時代を生き抜くためのジェンダー& セクシュアリティ論入門

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これからの時代を生き抜くためのジェンダー& セクシュアリティ論入門

  • 著者名:三橋順子
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 辰巳出版ebooks(2023/12発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784777829484

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内容説明

「性」の有り様を知ることで、私たちはもっと自由になる。

伝えたいのは「違いがあってもいいんだよ」――
トランスジェンダー研究者による10年以上続く明治大学での講義、待望の書籍化!

【内容】
本書は、2012年の開始以来、毎年300人以上の学生が受講する明治大学文学部の『ジェンダー論』の講義録を基に執筆されたジェンダー&セクシュアリティ論の入門書です。
自らの「性」と社会的な「性」のしくみについて真剣に考え、多様な「性の有り様」を知ることは、もはや、すべての人々にとって避けて通ることのできない今日的な課題と思われます。
LGBTQ+、同性婚、トランスジェンダー、ジェンダー・アイデンティティ…といった最近よく耳にする言葉についても分かりやすく解説していき、さらに性的マイノリティとして社会を生き抜いてきた著者が、実際に体験してきたこと、考えてきたことも多く反映された一冊となっています。

【主な内容】
◎性別二元社会の仕組みを知る
◎明治~昭和戦前期の政治家や軍人が髭を蓄えていたわけ
◎「ジェンダーをする」という考え方
◎身体構造の性差にジェンダーが付与される
◎なぜ日本は「女子差別撤廃条約」を批准できなかったのか
◎いまだに存在する「見えない壁」や「ガラスの天井」
◎「ホモソーシャル」な関係を志向する男性たち
◎歴史的に見て特異な存在、専業主婦
◎「女性の乳房は大きいほどエロい」という認識はいつ生まれたのか
◎江戸時代の男は、うなじに興奮していた?
◎性規範の「サムライ(侍)ゼーション」
◎本当の足フェチは「足だけ」を求める
◎欧米には存在しない「痴漢」という概念
◎人の身体は女性が基本「イブ原理」
◎インターセックス(性分化疾患)とはなんなのか
◎ジェンダー・アイデンティティの正しい訳語は、性同一性
◎人間の「性」は三層構造をなしている
◎死語に近い「性同一性障害」という言葉を使い続ける日本
◎「LGBT」という言葉はいつ頃から使われるようになったのか
◎新しく生まれた言葉「SOGI」「SOGIE」
◎「LGBTは13人に1人」というのは本当か?
◎同性パートナーシップ制度の現状
◎トランスジェンダーとは何か
◎性別移行と生殖権
◎「Xジェンダー」とは何か
ほか

【目次】
◆第1講 「性」を考えることの意味
◆第2講 ジェンダーを考える
◆第3講 セクシュアリティを考える
◆第4講 「性」の4要素論
◆第5講 「性」の多層構造論
◆第6講 「性」の多様性論
◆第7講 日本初のトランスジェンダーの大学教員として

【著者プロフィール】
三橋順子(みつはし・じゅんこ)
1955 年、埼玉県秩父市生まれ、Trans-woman。性社会文化史研究者。明治大学文学部非常勤講師。専門はジェンダー&セクシュアリティの歴史研究、とりわけ、性別越境、買売春(「赤線」)など。
著書に『女装と日本人』(講談社現代新書、2008 年)、『新宿「性なる街」の歴史地理』(朝日選書、2018年)、『歴史の中の多様な「性」―日本とアジア 変幻するセクシュアリティ』(岩波書店、2022 年)がある。
主な論文に「LGBT と法律 ―日本における性別移行法をめぐる諸問題―」(『LGBT をめぐる法と社会』日本加除出版、2019 年)、「「LGBT」史研究と史資料」(『ジェンダー分析で学ぶ 女性史入門』岩波書店、2021 年)など。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Roko

40
「性同一性障害」概念の消失によって「性同一性障害者の性別の取扱いに関する法律」の改定は必至です。その際には、ぜひとも、諸外国に対して恥ずかしくない国際的な人権規範にそった法改正がなされることを望みます。(本文より) 「障害」とは「病気である」という意味であり、「性同一障害」という認識は、世界的には時代遅れなのだということを、この本で初めて知りました。三橋さんたちの訴えを日本政府は無視し続けています。学術的に確立されている事実を無視してまで、なぜ動こうとしないのですか?2023/12/01

りらこ

27
三橋先生は、トランスジェンダーの大学教授として活躍されていて私もずっと三橋先生の本を読んで、ご活躍を追っていました。この本は、大学での講義の基礎編をまとめたものですが、わかりやすく読むうちにその視点を持つことができるものです。TRPの活動なども三橋先生は一歩離れて見ていました。さらに政策などへの意見、提言などもされてきました。今後三橋先生の意見を後押しする力を世論がもっと持つべきだと思います。2024/01/02

katoyann

19
ジェンダーとセクシュアリティ研究の入門書。大学の講義録を編集した本であり、学生向けに分かりやすい説明がなされていると感じた。トランス女性としての立場からジェンダーの二項区分を問うというジェンダー&セクシュアリティの入門書は新鮮である。性差を自明の前提とした不平等論やセクシュアリティ論の抑圧性について、具体例を用いて論じた内容となっている。一方で、性と生殖の自己決定権に対するバックラッシュへの反応として第四波フェミニズムが台頭してきたという説明もあり、良い勉強になると思える一冊だった。2024/10/05

香菜子(かなこ・Kanako)

13
これからの時代を生き抜くためのジェンダー&セクシュアリティ論入門。三橋 順子先生の著書。これからの時代を生き抜くためのジェンダー&セクシュアリティ論の知識は絶対に必要。世界で活躍するためにはジェンダー&セクシュアリティ論の知識は不可欠。ジェンダー&セクシュアリティ論の知識は世界で恥をかかないことにつながる。2025/04/20

みじんこ

6
ジェンダーは「社会的・文化的な性」で生物学的性とは異なる後天的な物であるという点から、性規範、性的嗜好等も歴史や文化的背景の影響により構築されたという論は実に興味深く、昔と現代の日本の乳房への認識の違いの例も面白かった。「性」の多層構造は分かりやすく、「性同一性と性的指向は性別の移行に際しても必ずしも連動」しない点、性同一性障害が今は精神障害ではないこと等、知らないことばかりだった。「LGBT」についても解説されているが、確かに全てを兼ねられず、「性的少数者」の置き換え語として自分も使用していたのは反省。2024/03/01

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