内容説明
「友だちがいないやつは格好悪い」「居場所がないことは恥ずかしい」――そんなふうに悩むあなたへ。どこにも所属できない居心地の悪さについて、とことん考えてみよう。アウトサイダーの思想を手がかりに世界を旅する一冊。詩人の斉藤倫氏推薦!
目次
はじめに
アウトサイダーになって
第1章 異星人としての経験――夏目漱石とデヴィッド・ボウイ
第2章 アイデンティティとは何か――スチュアート・ホールとホミ・K・バーバ
第3章 トランスナショナルな生き方――ベネディクト・アンダーソンとガヤトリ・スピヴァク
第4章 他者に出会うこと――エマニュエル・レヴィナス、ハンナ・アーレント、そしてアウシュヴィッツ
「あなた」を探して
第5章 自分のなかにいる他者――ジミ・ヘンドリックス
第6章 「居心地の悪さ」を引き受ける――ジークムント・フロイトとエドワード・サイード
第7章 わからなくてもステイ・ウィズ・ユー――C・G・ユングと孫、そして東日本大震災
第8章 メッセージをどう届けるか――タラル・アサドと酒井直樹
日本から離れて
第9章 日本から距離をとる――西川長夫と村上春樹
第10章 故郷はどこにあるか――尹海東とポストコロニアル
第11章 日本のなかにある見えない場所――被差別部落と太鼓
第12章 居場所のなさを生き切る――藤間生大と東アジア
おわりに
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いとう
8
こども家庭庁が「こどもの居場所」を審議中。R5.12月中にはこれに基づいた施策が出されると聞いた。https://www.cfa.go.jp/councils/shingikai/kodomo_ibasho/ 本書は民族文化のマイノリティーを話題にした『居場所』が中心で、こども家庭庁の『居場所』とは若干異なる。「どこにも所属できない居心地の悪さについて考えてみよう、学ぶとはその場所のルールを疑うこと。アウトサイダーの思想(背表紙)」でアイデンティティを確立した著名人は、大きな業績を残している、との論調。2023/12/15
元気伊勢子
7
学生時代の私は、居場所のなさを感じていた。あれから数十年、様々な失敗を経て今生きている。この本に書かれている内容は、難しくあったが、私の旅はまだまだ終わらないのでこれからも旅を続けていく。2023/12/10
きょん
3
「居場所がなくても、若い人はそんなこと気にしなくていい。なぜならば、居場所のなさを感じている者同士が出会い、勇気をもって心を相手に開くとき、その居場所のなさの感覚こそが新たな絆をもたらしてくれる」著者が、世界を旅して、居場所のない者同士数々の絆を作っって来た記録。それぞれの人の思想、言葉の抜き書き、出展が書かれているので今後の読書案内にもなる。他者との差異を認めつつ理解し、周りに迎合することなく世界と対峙してきた知識人たち。心が固くなって違う人を理解する努力を怠りがちな自分を反省 2024/04/26
ジャケット君
2
宗教学者のぼっち論。ただ小さなコミュニティ内でのぼっちというよりか、集団と差異、国際の中での日本人アイデンティティを論じてることが多かった。リベラルアーツに富んだ宗教学らしく、文学、文化人類学、精神医学、哲学者を引用する。2025/05/24
takao
2
ふむ2024/07/30
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