当事者対決! 心と体でケンカする

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当事者対決! 心と体でケンカする

  • 著者名:頭木弘樹【著】/横道誠【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 世界思想社(2023/12発売)
  • 真夏も楽しく!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/11)
  • ポイント 510pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784790717836

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内容説明

生きづらさの往復インタビュー。発達障害の当事者と、潰瘍性大腸炎の当事者が、互いを取材して考えた、それぞれが抱える苦悩と、それぞれにしか見えない世界。心と体はどっちがどうつらい? ふたりの当事者が、議論をたたかわせてケンカする!

目次

はじめに このふたりの本を読むことにどんな意味があるのか? 頭木弘樹
なぜ往復インタビューなのか?
心と体でひとつの本を作る
なぜ心と体でケンカするのか?
ひとりの人間のなかでも心と体はケンカする
個人的な体験を読むことに意味はあるのか?
個人的な話が、なぜか普遍的な話に
この本の作り方について
ラウンド1 どういう症状か?
1 発達障害とは 頭木→横道
発達障害とはなにか
病気なのか障害なのか
先天的か後天的か
グレーゾーン
脳の多様性
じぶんたちの文化を生きている
「バリ層」「ギリ層」「ムリ層」
健常者からの反発
能力社会と環境
2 難病とは 横道→頭木
潰瘍性大腸炎のダイバーシティ
「難病」というあつかい
「同病相憐れ」めない
病気の始まり
病院へ行っても後悔続き
身体イメージの変化
骨を んでる犬がうらやましい
豆腐は神だった
インターバル1 壊れた体、世界一の体
ラウンド2 どんな人生か?
3 発達障害と生いたち 頭木→横道
まわりは異星人ばかり
マンガのなかにいる「仲間」
大衆文学は難しい
発達障害の診断を受ける
診断名が増えて感動!
4 難病と生いたち 横道→頭木
おとながわからない
止まった年齢
カフカとの邂逅、そして再会
カフカにすがりつく闘病生活
ベッドの上で働く
初の著作は幻の本に
12年越しの電話
死にたくなるような美しい曲
絶望はしないほうがいい
インターバル2 定型発達者ぶりっこ
ラウンド3 どうしてつらいのか?
5 発達性トラウマ障害 頭木→横道
家族の人生
母親の入信
発達障害と宗教2世の関係
転機としての脱会
実家を出る決意
人間嫌いの人間好き
6 難病のメンタリティ 横道→頭木
踏み台昇降をやってる男
同情がないと生きていけない
「ふつう」がじぶん側に近寄ってくる
社会モデルと病気
漏らし文化圏
役に立たないものが好き
勇気のもらい方
インターバル3 SNS文学
ラウンド4 だれと生きるのか?
7 発達障害とセクシャリティ 頭木→横道
性の揺らぎ
初恋の思い出
好きになった人への告白
カサンドラ症候群
理解されることに飢えている
8 難病と家族 横道→頭木
落語と語りの文体
昔話に魅せられて
宮古島への移住
7回の転校生活
語ってこなかった結婚の話
紅茶を頼む勇気
社会に広めたいルール
インターバル4 オマケの人生
試合結果 心と体はどっちがつらい?
心と体はケンカする?
心と心がケンカする
心身1.5元論
見晴らしのいい場所
おわりに 頭木弘樹のことと私の漏らし体験 横道誠

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

66
往復インタビューという形式について、最初に書かれていて、なるほどと思った。双方向の意味。それは、心と体についても言えること。「〇〇することの価値」もあるが「〇〇しないことの価値」もあるという、おしまいのほうに書かれていたフレーズが、最も強く心に残る。2024/11/07

ネギっ子gen

50
【深刻な病気や障害があるからこそ、見晴らしのいい場所に立てる】発達障害の当事者VS潰瘍性大腸炎の当事者。頭木:<からだの病気を、心のせいにしたがる人が多い/骨折を心のせいにする人はいないけど、内臓のようなブラックボックスだと、すぐに心のせいにしたがる。で、気の持ちようで良くなると言う。そういうことに凄く反撥があって、心身一体って言いたくないところもあります。体の病気なのに、心の問題にされて、心を変えて治せと言われるのは、非常に理不尽な気がする>と。柳澤桂子さんもそうでしたね(『認められぬ病』参照)…… ⇒2024/10/29

tomi

25
難病、潰瘍性大腸炎の当事者・頭木弘樹氏と発達障害の当事者・横道誠氏の往復インタビュー。心と体に生きづらさを抱えているお二人の、苦悩や当事者ならではの物事の捉えかたなどが語られている。共通点は重さも症状も人それぞれな事。自分の知人の同病者の例に当てはめられて、そんなはずはないと自分の症状を他人から否定される。同病相憐れむ、ではなく似た者同士で憎み合うこともある。等々。自閉スペクトラム症が強い横道氏の純文学よりも大衆文学のほうが難しいとの指摘は興味深い。2024/09/20

スズコ(梵我一如、一なる生命)

16
私自身は診断を受けたことはないけれど、それでも結構困るレベルで腸が弱く、人との距離感に発達障害の傾向を感じてきたので手に取る。発達障害と言っても人によってかなり異なりグラデーションみたいなもの、って本当そう思う(個人的には接触を完治して色が波のように変化するパソコンのカラーグラフみたい)。特に横道さんに頷くこと多数な一方で、彼のあけすけに喋られずにはいられない衝動からの言葉達に、受け取る側として傷つくものだ嫌なものだと学ぶ。共感の上に成り立つ大衆文学は読みにくくて純文学の方が読みやすいとかホントそれ!→2024/12/13

ヒヨドリスキ

10
自閉スペクタクルと潰瘍性大腸炎の当事者同士が語り合う。心と体どちらがツラいかとマウント取られがち問題や周囲の理解の無さ、具体的な症状から文学まで話は尽きない。漏らす事に世間はもっと寛容になって欲しいとかこの辺は朝井リョウと是非対談して欲しい。役に立たない人を切り捨てる風潮を批判したり、迷惑を掛け合うのはお互い様と言う世の中になって欲しいと言うのは同意。2024/06/10

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