内容説明
身近な生きもの、なじみ深い生きものを取り上げ、それらがどのように進化してきたか、最新研究を踏まえながら紐解いていきます。第1章は「イヌ――もっとも身近な伴侶動物の起源」「ネコ――イエネコ進化史」「ウマ・ロバ――文明に大きな影響を与えた家畜の起源」「スズメ――鳥類最大グループの多様性」といった【身近な動物たちの起源】のお話。第2章【植物とそれに依存する生き物たち】と第3章【大繁栄する昆虫たち】では、植物や菌類、昆虫の進化や起源を紹介します。そして、第4章【進化する進化生物学】では、進化生物学に関する興味深いさまざまな話題を語ります。著者は、日本科学読物賞や日本進化学会賞・木村資生記念学術賞なの受賞歴がある、進化生物学者の長谷川政美先生。近著に『進化38億年の偶然と必然』(国書刊行会)や『ウイルスとは何か』(中公新書)などがあります。生き物の家系図である「系統樹」をはじめ、図や写真をふんだんに掲載。進化にまつわる信頼できる最新情報満載の一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
39
先日神保町ヴンダーカンマー展で著者監修の系統樹マンダラにうっとりし、四足動物マンダラを購入した自分。最初は見にくかったけれど、慣れると進化の過程が一枚の表で理解できる優れものです。この本では身近な動物の研究が多数紹介されていてワクワクしました。…ヨウスコウカワイルカのエピソードにはしんみり。2024/01/24
taku
15
君たちも進化してきたのよね。専門的な内容でありながら、身近な生き物を切り口にしていて親しみやすい。生き物が好きで、知るって楽しいと思う人に。進化は必然だったのか偶然だったのか、まだ謎は多いけど、ゲノム解析など研究や技術の発展が学問に新たな視点を与える。こういうのっていいね。読んでいる途中で国立科学博物館に行けたのは、いいタイミングだった。2023/12/14
Tomomi Yazaki
13
最近大幅に変わりつつある哺乳類の分類。以前は全ての目と科をそらで言えたのに、今は壊滅状態です。学び直すきっかけを探していた、まさにその時本書を見つけました。そこで展開されている系統樹のマンダラ。系統樹は枝が増えれば増えるほど広がりますが、マンダラにしたら常に一つの円で表され、分岐した時代も直感的にわかるという優れもの。これだけでも読んだ価値があります。既知の知識も著者の新しい解釈でより深く知ることが出来ました。わずかでも新たな知識が増えることは私にとって何よりの喜び。それを満たしてくれた本書に感謝です!2024/05/11
ぽけっとももんが
10
正直難しくてさっぱりわからないわ、というところも多かったけれども、よーくわかったのはゲノム解析などで進化の過程がずんずんと明らかになっているということ、そしてそれでもまだよくわからないことがある、ということ。わたしには理解できないことでも、ちゃんとそれを研究してくれている人がいる、というのはとても嬉しいことだなぁ。系統樹マンダラが楽しい。2024/03/09
kamekichi29
4
色々な生物の進化の話。連載されていたものをまとめたものらしく、いろんな話が少しづつ。2025/03/09