新潮文庫<br> 室町は今日もハードボイルド―日本中世のアナーキーな世界―(新潮文庫)

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新潮文庫
室町は今日もハードボイルド―日本中世のアナーキーな世界―(新潮文庫)

  • 著者名:清水克行【著】
  • 価格 ¥781(本体¥710)
  • 新潮社(2023/12発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101048314

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内容説明

日本人は昔から温和なんて大嘘! 僧侶はデスノートで武士を呪い殺し、ゲス不倫には襲撃で報復。暗殺、切腹、えげつない悪口……。私たちが思い描く「日本人像」を根底から覆す、荒々しく図太く、自由に生きる室町人たち。現代の倫理観とは程遠い中世という“異世界”を知り、常識に囚われがちな私たちの心を解放する! 「室町ブーム」の火付け役による痛快・日本史エンタメ! 対談:ヤマザキマリ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

77
相変わらず著者の作品は滅茶苦茶に面白く、ついつい一気読み。どのエピソードも登場人物もアナーキーで図太く面の皮が厚く、現代の取り繕ったお上品さ等欠片も感じられない。特に朝鮮へ勝手に出していた使者のエピソードとか面の皮が厚すぎて笑い無しには読めない。一方でうわなり打ちや復讐としての切腹等、著者の作品で慣れ親しんだ話も多し。特に印象的なのは伏見にいた一個人を追った「室町ピカレスク」。これなど読んでいると好き勝手してるようで、やはり縛られるものには縛られる人間味も感じられ。中世人が身近に感じられる一冊でした。2025/01/05

ヨーイチ

43
著者は日本の中世史が専門の先生。辺境探検家?の高野氏との対談本で知る。小生が知らなかっただけで、多方面で活躍しているみたいで、他の本も読んでみたくなる先生のようだ。学者の立場から我々初学の者にも分かりやすく教えてくれているエッセイが並んでいる。中世、幕府で言うと室町辺りの生活の実態が面白い。有名な戦国時代の前段階なわけで、先生の命名した「アナーキーな世界」って奴をうなづき、楽しみながら読了。続く2024/05/02

ぽんすけ

35
「朕が新儀は未来の先例たるべし(私の違法行為が将来の新ルールとなるのだ!)」by後醍醐天皇。アナーキーでハードボイルドな中世室町にようこそ!と初っ端からかまされて、ついついどんな時代世界なのかと興味を抱いてしまう本書。清水先生が一般向けにエッセイの形で書かれた本なのでとても楽しい。又普段知ることのない中世世界の文化や思想なんかもわかりやすく解説してくれているので、なるほどと感心しながら読み進めてしまうのだ。政治権力が分裂しているだけでなく、秤量桝も通貨換算法も、距離単位までもまちまちで、2025/01/27

てつ

35
高野秀行氏との対談本に続く室町時代の話。とても面白く、知らない話も多く、一気読み。日本史好きなら読んで損はない本。2024/01/21

bluemint

33
思っていた以上に自力救済思想が根付いていた。百姓も僧侶もやられたらやり返す。ただ支配されていただけではない。当時、政治や支配の仕組みはバラバラで、西は天皇貴族、東は幕府、また重層的に寺社支配の荘園が漏れなく存在していたので、地域ごとに独自の常識や価値観が生まれた無秩序な時代。だから現代の常識や考え方は通用しない。枡や里の大きさも複数あった。でも、思えば今の洋服やコーヒーチェーンのサイズのSMLも会社により異なっているではないか!今だって全ての規格が統一されているわけではないので、嘲笑するのは思い上がりだ。2024/09/23

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