内容説明
家の中には「絶望」以外、何もなかった。
15人の女性が告白する「地獄の日々」と「その後の人生」――。『東京貧困女子。』などで知られるノンフィクションライター・中村淳彦の新境地ルポ。中村氏が訳あり女性への長年の取材でわかったことは、彼女たちの貧困や生きづらさ、トラブルの原因が「毒親育ち」である可能性が非常に高いということだった。著者は主に「貧困」をテーマに取材してきたが、今回のテーマは初となる「毒親に育てられた女たち」。想像を絶する「悲惨な体験」と「その後の人生」を著者が聞き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちい
3
毒親に育てられた方々の悲惨な状況には心から同情する。それはそうと、自分だけだろうか、この著者の書き方に違和感を感じたのは。特に性的虐待を受けた女性に、その内容を聞くシーン(「詳しく聞いても大丈夫そうだったので…」)や、詳細すぎる表現には、著者自身の好奇心や物好きそうな視線まで感じて嫌悪感を抱く。また、性産業でなんとか生きている彼女達のことを『最底辺で喘ぐ』などと表現するあたりも配慮が足りないと感じた。そもそも毒親に育てられた人は女性だけでないはずなのにインタビューの対象者が全て女性というところが偏りがある2024/04/18
TOMTOM
3
読む人を選ばないと、 PTSDを発症しかねないと思います。そもそも「毒親」なんて言葉ではおかしい、明らかに犯罪加害者であって、そこから生き抜いた人たちは「サバイバ―」レベルの内容です。一番怖いのは、このレベルを「毒親」と認識することで、じゃあ、うちはまだましと感じて心を壊していく人がいるのではないかという不安です。安全・安心である家がないということはその後の人生にどんな影響をあたるのか…壮絶な内容です。2023/12/11
ishida
2
正気とは思えないサイコパスな毒親が多くて背筋が寒くなった。反面教師とします2024/04/05
akaDT666
2
これもまた中村淳彦的な、読むのが苦しくなるような内容。地方にはまだこの本にあるような家庭が多いのだろうか。他山の石としたい。 最後に珍しく総論めいたまとめがあると思ったら、自著の宣伝に繋がる内容だった。2024/01/26
りー
1
毒親(子を支配する親)というより虐待のルポ。身体的、性的、ネグレクト、教育虐待のオンパレードで壮絶な内容ばかり。筆者の得意とする性風俗に携わる女性の話が多い。最後に毒親にならないための方法が載っているので、参考にしようと思った。 2024/04/08