内容説明
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手話をことばとして生きる写真家・齋藤陽道さんの人気連載が一冊になりました。
齋藤さんは「聞こえる家族」に生まれたろう者、妻のまなみさんは「ろう家族」に生まれたろう者。そんなふたりの間には、聞こえる子どもがふたり――。
一家は、それぞれの違いを尊重しながら、手話で、表情で、体温で、互いの思いを伝え合います。本書は、美しい写真とともに紡がれた育児記であり、手話でかかわり合うからこそもたらされた気づきと喜びの記録です。。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
43
写真家の齋藤陽道さんが「暮しの手帖」に連載した25編のエッセイと写真が単行本になった。タイトルが面白くて、そして齋藤さんの近況にも興味があり、借りてきた。ろう者である陽道さんと妻のまなみさん。生まれてきた樹くんと畔くんはコーダ。4人の家族は手話と音声で会話する。「手を動かして、声色豊かな表情で、ことばをそそいでくれた」子どもたちに陽道さんは感謝して、手話がある暮らしを読者に届けようと執筆した。聞こえる人も聞こえない人も、「ことば」を介して伝え合う。陽道さんはろう者の声を継ぐ覚悟をもって。2024/01/07
Comit
22
市立図書〜タイトルに惹かれた一冊。耳の聴こえない写真家である著者が、家族と向き合い、子育てを通しながら、自分や妻、子供たち、それぞれの存在や社会との関わり方について綴った本。音がない事で苦しんだ幼少期、音がない事で出会った人達、音がない事で得られた幸福、考えさせられる本でした。一人一人を尊重する考え方がいいです。挿絵のように挟まれている写真も素敵です✨2024/05/28
かりん
6
4:《生活を大切に。大きなよろこびに。》昨年ポートレート撮影イベントに参加し、会場で購入。データいただいてすぐは「自分のビジュアルが好きじゃない」の壁をこえられなかったんだけど、時が経つにつれて愛着が湧いてきた。個展のあるタイミングでこの本も読みました。まっすぐな言葉がうわ滑りせずに刺さるのは、齋藤さんが実際に、生活のなかでの小さな発見を逃さず、それを大きなよろこびにしているからだろうな。障害者だからという発言とまなみさんのエピソードが印象的。最後に出てくる、樹さんからの「だいじょうぶ!」にじーんとした。2025/03/29
すぬぴ
5
タイトルに惹かれて。著者は聾者の写真家。妻で同じく聾者のまなみさんとの間に生まれた聴者である子どもたちとの暮らしを美しく優しい文章と写真で綴る1冊。聾者にとっての「見る」は、そうでない私には想像できないくらい深かった。「聴者には感知すらもできない別次元の幸福」という力強い自負がのぞく最終章「祈りのひとしずく」がとても好き。障がい者が直面してきた蔑視への対抗が幸福の物語であり、著者が貪欲に追い求めるものでもある。3人のお子さんと紡いでいく幸福の物語を、これからもぜひ読ませてもらいたい。2024/08/29
宮崎太郎(たろう屋)
4
齋藤さんの言葉は何故か頭で読んでるというより体に響く気がします。 「手話を身につけるには見ることが大切。世界では一瞬ごとにいろんな現象が起こっていますね。その現象を、目をつぶっても細かく思い出せるくらい、とことん見て下さい。子どものようにその現象を、器としての自分に宿らせると捉えるといろんなことがしっくりくるのです。」 言葉は感じた現象を人に伝えるための手段だから、その現象をじっくり見たり、匂いを嗅いだり、触れてみる。そんな風に日常を感じたい。心地よい文章が染みました。2024/08/18
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