- ホーム
- > 電子書籍
- > 絵本・児童書・YA・学習
内容説明
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
小学校一年の夏にプールで溺れそうになったときに、プールの底でイルカの目を見た蒼。それ以来、蒼の心の中に一頭のイルカがすみ始めた。イルカはいつも蒼の心に静かによりそっていたが、森の中で不思議なしずくの形をした置物を見てから、それは自分の意思で動きだして……。自分の本当の居場所を追究し、彫刻家との出会いを通して成長する少年・蒼のひと夏を爽やかに描いた感動作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
10
長崎夏海さんが水の彫刻家、薬師寺一彦さんの作品や活動にインスパイアされて、生み出された作品のようだ。孤独な魂を持つ少年蒼のひと夏の成長。創り出すこと、感じること、一歩を踏み出すことをことばでなく行動で示してくれた彫刻家のカズさんとの出会い。悶々と出口のないイメージに囚われていた蒼の心に海を感じさせたカズさん。魂の放浪の果てに、表現の方向性が見えたとき、蒼のなかで何かが動き出した。友人の翔の大らかな態度にも蒼は支えられていることを知る。心まで青に染めあげられていくような印象の物語。2016/06/18
スターライト
8
運動が、特に水泳が苦手な小学生、蒼。夏休みに図書館へ行く近道を向かっているうちに、雑木林でみつけた不思議な青いしずくのようなもの。それに手を触れるといつの間にか海の中にいて、イルカと人魚に出会う。水の彫刻家薬師寺さんの作品にインスパイアされてできたこの物語は、短いながらも内向的な蒼の心の成長を描いた、ちょっとファンタジックな作品。たくさんの友達がいるのに、何かと蒼を気遣う同級生の翔がさりげなくていい。2017/07/20
あまね
2
タイトルの「イルカ」と佐藤真紀子の淡い表紙にひかれて、図書館児童書新刊コーナーから借りてきた。 私も運動苦手インドア派なので、主人公・蒼の気持ちが痛かった前半。特に両親の離婚の原因が自分にあるんじゃないかと考えてしまうのが辛い。でも、心の中のイルカと、森で出会う海。そしてカズさんとの交流が彼の心を溶かし、眠っていた輝きを取り戻す。友人の翔がいい奴で、男の子の友情っていいな、と思わせられる。ダイビングはできないけど、私も心の中でイルカと一緒に泳ぎたい。2016/07/29
カヤ
1
翔くんかっこいい。2016/08/16