内容説明
いま再評価される十代目馬生の芸と生き様。
端正洒脱な芸風、酒を愛した日常。志ん生を父に、志ん朝を弟とし、江戸の粋を伝えて早世した、昭和の名人、十代目金原亭馬生。生きていたら、志ん生を超える志ん生になったと、いま再評価の声も高まっています。
娘夫婦である池波志乃・中尾彬、弟子たち、寄席の席亭等これまであまり語られることのなかった十代目馬生を、様々な角度から語り尽くす、決定版的評伝です。多くを語らなかった名人の貴重なエッセイ、玄人はだしの絵や川柳も収録。弟子である五街道雲助、十一代目金原亭馬生と著者による、馬生の主要演目鼎談では、十代目馬生の芸の幅広さと粋を体現したその芸風が、細かく分析され、“最後の江戸落語継承者”とも言える端麗な高座が蘇るよう。温厚で上品な人柄を表す写真も巻頭にたっぷり掲載。
また、馬生の亡くなった日の池袋演芸場での立川談志の高座を、その場にいた柳家喬太郎、寺脇研が回想し語った話、そして、当の立川談志が2回のインタビューで重い口を開いた、鋭くも深い「馬生論」は、落語ファン必読。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
姉勤
33
「何でもいいんだよ(でも、どうでも良くはないんだよ)」なんと腑に落ちた言葉。音源でしか知らない自分ですが、馬生師匠の噺は胸にスッと入って来る落語です。父志ん生、弟志ん朝という、眩しい光に挟まれながらも、ふわっとした輝きを感じたのは、お弟子や編者による偲び話や、故談志師の馬生評と、亡くなった日の高座の秘話、そして馬生自身によるエッセイと句。人となりによるものと。高座を生で観たかったと思わずに居られません。しかし落語は続いて、イズムを受け継ぐ噺家さんは多いです。巻末のエッセイにありますが、落語はナマでどうぞ。2013/06/14
ワッツ
10
酒仙先代馬生の評伝。直弟子、娘の志乃、談志など馬生を語るに相応しい人ばかりで素晴らしい内容だった。弟子は案外馬生のことがわかっていないような感じがした。何で馬生が稽古をしなくなったかすらもわかっていない。最後の随筆にすら明記されているのに。それに比べ、娘の志乃の話は実に興味深く、この部分だけでもこの本の価値は高い。随分早死にだと思っていたが、読んでいる内にこれでも十分生きたのではないかという気がしてきた。最後の随筆も良かった。それにしても呑んでばかりだ。あとは生で聴ければ言うことなしだったのに。2012/11/07
qoop
4
弟子や友人知人の思い出語りを読むにつれ、モヤモヤしたモノばかり残る。池波志乃と中尾彬の話がそんなモヤモヤの一端を晴らしてくれるものの、結局聴かなきゃ判らない、落語は生の芸だ、ということが痛いほど伝わってくる。ああ馬生。聴いてみたかった。2010/06/04
べあべあ
3
馬生師匠の噺は、しみじみ良い、じんわりとくる、大好きな落語家さんの一人です。いろいろな側面が新たに知れて楽しかったです。特にお弟子さんの会談が面白かった。2022/06/19
hitsuji023
3
金原亭馬生について落語のCDを聞くことしか出来なかったので、その人となりを知る上でとても参考になった。どこか父の志ん生のような落語家になりそうだったのに早逝が惜しまれる。2019/08/16
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