内容説明
「すまなかった」
新米修道女になった公爵令嬢サーラの前で頭を下げている男性――
かつて彼女の婚約者であった、王太子カーティスだ。
聖女の生まれ変わりを自称する男爵令嬢エリーに夢中になったカーティスは、
サーラに、婚約を破棄すると言い放った。
突き付けられた罪状は、すべて冤罪だったけれど――。
疲れ果てていたサーラは、それを受け入れた。
激怒した両親に修道院に送られるも、これでようやく静かに暮らせると安堵するサーラ。
それなのに、なぜかカーティスが修道院に現れて謝罪する。
いまさらそんなことを言われても、復縁なんて絶対にありえません。
「わたしのために何かしたいのなら、もう放っておいてください」
そしてサーラは、修道院を離れ、隣町にある孤児院の手伝いをすることになる。
そこで彼女は、どことなく優美な雰囲気を持った不思議な男性・ルースと出会い……!?
※電子書籍には特典として櫻井みこと先生書き下ろしSSが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nishiyan
13
異世界転生者の自称聖女に誑かされた王太子に婚約破棄され、煩わしい政争から解放された静かな修道院での生活をスタートさせた公爵令嬢サーラ。なぜか謝罪に日参するようになった王太子から逃れるために孤児院へ移ったところ、そこで訳アリの男性ルースと出会い…という物語。サーラの自立とルースの再生が主軸の本作。例の王太子も救われるおまけ付きだが、二人が互いの素性を明かしてから運命に立ち向かう様は清々しい。全てを画策した黒幕たちが成敗されたのはもちろんよかったのだが、ルースの妹を巡る事件の真相にはグッとくるものがあった。2023/12/05
bulbul
5
「婚約破棄した相手」がどうしようもなく単細胞で絶望して読み始めたけれど、サーラが流されずに自分を取り戻す姿は頼もしかった。ヒーローとの逃避行のたどり着く先は。バカ王太子の着地点もザマアだけじゃなかった。色々納得でした。2023/12/03
蒼
1
kindle2023/12/30
asaasa
0
★★★☆☆2024/01/14