遊びをせんとや 古田織部断簡記

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遊びをせんとや 古田織部断簡記

  • 著者名:羽鳥好之【著】
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 早川書房(2023/11発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784152102843

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内容説明

古田織部の自死から十八年――上段末尾に「遊びをせんとや」、下段末尾に「これにて仕舞」と記された、織部最後の茶会の指示書が見つかる。この席に誰が招かれ、これは何を意味するのか? 毛利家内での諍いに苦しむ中、茶の弟子である毛利秀元が真相を探る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

126
徳川の天下が落ち着いた三代家光の時代、戦国を知る武将は鬱々たるものを抱えて生きねばならなかった。その1人である毛利秀元は、かつて茶道の師匠である古田織部が突然切腹を命じられた一件が心に引っかかる棘となっていた。そんな秀元が織部の残した掛け軸を入手したことから、家康や秀忠と秘かに戦っていた師の真実が明らかになっていく。上から押さえつけられる窮屈な安定期に順応するか、世を乱してでも自由に生きるため反抗するかを選ばねばならない時、人はどう決断するか。誇りをもって死を選んだ織部は、徳川への最後の叛逆者だったのか。2024/03/29

kawa

28
主人公は毛利家支藩の長府藩主・毛利秀元。物語は、茶の湯の師匠で家康から切腹を命ぜられた古田織部の死の謎、親藩・毛利藩からの独立の企て、寵愛する太夫・白菊の謎の失踪。3つのストーリーが並行に、ミステリー仕立てで進む重厚な物語。前作の「赫々【かくかく】たれ 立花宗茂残照」同様、家光治世のマイナーでニッチな設定、物語へ入り込む敷居は高いのだが、一旦あちら側に着地できれば、めくるめくるの羽島マジックにやられること確実。「赫々」と合わせてさらに再読すれば、なおまた楽しめそうな予感満点の作品。2024/07/21

Mc6ρ助

20
だれかと思いきや、羽鳥好之さん、あの「尚、赫々たれ」のお方でした(西国無双、立花宗茂さん、今回も友情出演)。そうと知ると、モテモテ主人公(しかも年上お姉さんに)も諾なるかなでした。げにおそろしきはやはり家康ダヌキだったのでしょうか、権力者に逆らえない中間管理職の悲哀が漂ってくる逸品でした。2024/10/19

信兵衛

20
歴史&ミステリ、さらに生き方まで論じた力作。お薦めです。2024/03/22

mitubatigril

8
普段利用する図書館になく、大きな図書館にはあったので長い順番待ちしての忘れた頃にやってくるパターンでした。 利休亡き後に織部流と言われる茶の流派を確立して上昇するだけと思われたが何故かわからない死を遂げる。 織部を師と仰ぐ毛利秀元は何故に師は亡くなったのか真相を知りたく行動する。 この作品を読むまで何となく利休亡き後に活動して織部流を立てて位しか知らなく何気に色々あったのねと思った。 ただ真相を探究する秀元はでちょっと昭和の現世の男性みたいでツッコミ処満載です。2024/08/08

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