悼むひと - 元兵士と家族をめぐるオーラル・ヒストリー

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悼むひと - 元兵士と家族をめぐるオーラル・ヒストリー

  • 著者名:遠藤美幸【著】
  • 価格 ¥2,500(本体¥2,273)
  • 生きのびるブックス株式会社(2023/11発売)
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  • ISBN:9784910790152

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内容説明

生きた歴史に触れる――。戦友会の「お世話係」が見た、“終わらない戦争”

戦場体験者の証言が浮かび上らせるのは、歴史的事実だけでない。話せないこともあれば、伝えたくても伝わらない真実もある。戦没した仲間への哀惜。「勇ましい」戦後右派への不信…。ビルマ戦研究者であり、戦友会、慰霊祭の世話係でもある著者が、20年以上にわたる聞き取りをとおしてつづった、 “痛み”と“悼み”の記録。

【著者】
遠藤美幸
1963年生まれ。イギリス近代史、ビルマ戦史研究者。神田外語大学・埼玉大学兼任講師(歴史学)。不戦兵士を語り継ぐ会(旧・不戦兵士・市民の会)共同代表、日吉台地下壕保存の会運営委員、日本ミャンマー友好協会理事。2002年から元兵士の戦場体験を聴き続けている。著書に『「戦場体験」を受け継ぐということーービルマルートの拉孟全滅戦の生存者を尋ね歩いて』(高文研)、『なぜ戦争体験を継承するのか─ポスト体験時代の歴史実践』(共著、みずき書林)がある。

目次

まえがき
第1章 九八歳の「慶應ボーイ」
第2章 初年兵の「ルサンチマン」
第3章 永代神楽祭と「謎の研究者」
第4章 戦場と母ちゃん
第5章 一〇一歳の遺言
第6章 ビルマ戦の記憶の継承――元日本兵の慰霊を続ける村
第7章 音楽は軍需品なり――朝ドラ「エール」とビルマ戦線
第8章 いま、戦争が起きたらどうしますか?
第9章 戦没者慰霊祭に響き合う「ポリフォニー」
第10章 やすくにの夏
第11章 戦友会「女子会」――元兵士と娘たち
第12章「戦場体験」を受け継ぐということ
最終章――非当事者による「感情の歴史学」

あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nobuko Hashimoto

21
著者はJAL客室乗務員から大学へ復学、英近代労働運動史研究をしていたが、知人から資料を託されたことをきっかけにビルマ戦史の研究を始めたという「主婦研究者」(自称)。20年に渡り戦友会に「お世話役」として出入りし、元兵士らから聞き取りを重ねたことを一般向けにわかりやすい文章でまとめたのが本書。反戦活動家らからは、戦友会や靖国神社の行事への参加を咎められることも多々あるそうだが、元兵士ら自身は戦争を讃美しているわけではなく、英雄扱いされることも望んでいないことを強調している。(つづく)2024/04/19

古本虫がさまよう

4
「主婦研究者」として、戦友会の元兵士たちの集会にしばしば参加。一方,反戦平和の市民団体にも顔を出すのだが、そこに行くと「ウヨクの巣窟と思える靖国神社や戦友会によく頻繁に行けますね。私は死んでも行けません」と怪訝な面持ちで言われたりもしている。さらには「遠藤さんは女スパイですか?」と真顔で聴かれたこともあるそうな。そんなリベラルな女性によるものだが、単線思考ではなく、ちょっと味のある戦史ブックスだ。ユーモア感覚もある。こういう「反戦」なら、僕みたいな人間でも(?)まだついて行けるが異論もあり。 2024/03/29

onepei

1
保阪正康とはまた違った視点での戦友会2024/01/14

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