内容説明
ひとりでも寂しくない。 私はもっと、強くなれる――。 「あなたのご先祖様を調査いたします」 風子は、母と生き別れてから20年以上、 野良猫のように暮らしてきた。 東京は谷中銀座の路地裏で、探偵事務所を ひらいている。 「曾祖父を探してください」「先祖の霊のたたりか もしれないので、調べて」など 様々な、先祖の調査依頼が舞い込む。 宮崎、岩手、沖縄…… 調査に赴いた旅先で美味しい料理を楽しみながら、 マイペースで仕事をしている風子。 いつか、自らの母を探したいと思いながら―― 大人気作家による「探偵小説」の傑作が、ここに誕生。待望の文庫化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
224
新川 帆立は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。未読の本書の新刊文庫を図書館の新刊コーナーで見つけたので、読みました。先祖探偵連作短編集、オススメは、第二話『棄児戸籍と夏休みの宿題』&第五話『棄民戸籍とバナナの揚げ物』です。辻堂ゆめとの特別対談もGOODでした。http://www.kadokawaharuki.co.jp/book/detail/detail.php?no=7116 シリーズ第二弾も楽しみにしています。2024/01/04
あすなろ
100
面白かった!新川氏初読み本でもあるのだが、テーマもハードボイルド的仕上げにも満足。ハード本時に重版を重ねただけの事はあると思うのである。また、流石は角川春樹事務所でもある。読書前はただ戸籍調査メインの先祖調査・連作短編集かと思っていたが、良い意味でそれも裏切ってくれた。巻末収録の新川氏と辻堂ゆめ氏の対談も嬉しい。そこにある様に次巻を期待する。また、新川氏の他作品も読んでみよう。2024/01/28
優希
61
面白かったです。探偵は探偵でも先祖を探す探偵というのが斬新でした。自分のルーツは誰でも知りたいというもの。それを叶えるのが先祖探偵なのですね。私も自分のルーツを知りたくなりました。2024/04/18
ぶんこ
55
ご先祖様を知りたいという欲求を持つ人が頼る「先祖探偵」となった邑楽風子。無戸籍、棄民、棄児のことが描かれていて衝撃を受けました。特に棄民の母が、我が子を無国籍にしない為に捨て子にすることがあるとは。この衝撃からすれば、他人の戸籍での転職、無戸籍の兄の戸籍で重婚しようとしたりというのは、これは犯罪でしょう。風子さんの両親が判明したことは良かったのか。母の気持ちがわかったのは良かったかな。2024/05/03
森オサム
52
先祖を探す探偵で生活出来るのだろうか?、と言う疑問は置いといて面白く読めました。先祖を辿る手段として戸籍を調べる事は最初の一歩みたいですが、その戸籍にまつわる色々なトラブルや秘密を題材とした連作短編集でした。それ程ハードボイルドとは思えなかったのは、主人公のやせ我慢が足りなかったからか(笑)。良かったのは食べ物の描写。どれも美味しそうで、こんなに上手く書けるとは思って無くて驚いた。全体的に落ち着いた雰囲気も心地よく、最終話はやはりグッと来た。偉そうですみませんが、著者の成長を感じた作品でした。2025/08/09
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