ブルーバックス<br> 免疫「超」入門 「がん」「老化」「脳」のカギも握る、すごいシステム

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免疫「超」入門 「がん」「老化」「脳」のカギも握る、すごいシステム

  • 著者名:吉村昭彦【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 講談社(2023/11発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065340370

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内容説明

パンデミックによって感染症や免疫に関する情報を目にすることが多くなり、私たちの知識も増えたように見える。ただ、そこで出てきた情報は、曖昧なものや誤った情報、感情的なものなどもあり、玉石混淆ともいえる。本書ではあらためて、ウイルスなどの病原体がどのように感染を起こし、免疫がどのように働くのか、その複雑なしくみを、基本から正しくわかりやすく解説する。
また、身体を守るための免疫が、アレルギーの原因となるなど、ときには自分に攻撃的にもなるメカニズムについて解説。免疫が低い場合についてはもちろん、過剰な場合の脅威にも触れる。後半では、さまざまな病気との関連、特にがんとの関係について、期待される免疫療法を軸に展開する。
さらに、免疫は、老化と脳にも深く関わっているという研究が進んでおり、今後の医療への応用も期待できる。認知症や脳梗塞などを、免疫という視点からひもといていく。

目次

第1章 人類の宿命・病原体と免疫の戦い
全世界がウイルスの恐ろしさを実感/免疫のカギとなる「抗体」とは ほか
第2章 ヒトに備わった、5つの感染防御機構
5つの感染防御機/獲得免疫で働く2つのリンパ球・B細胞とT細胞 ほか
第3章 病原体との攻防
過剰な免疫応答「サイトカインストーム」/ワクチンは世界を救うと期待されたが ほか
第4章 自己を攻撃する免疫―― アレルギーはなぜ起こるのか
4つのアレルギー反応/病原体の排除に働く3種類のヘルパーT細胞/アクセルとブレーキのバランス ほか
第5章 炎症とサイトカインシグナル―― さまざまな病気と免疫
骨が破壊される自己免疫疾患・関節リウマチ/アレルギー疾患を増悪化するもの ほか
第6章 免疫とがん
逆転の発想 免疫のブレーキを外せ/「疲弊化」の総元締めNR4aを発見/免疫でがんを治療する ほか
第7章 老化を免疫で止められるか
細胞の老化/免疫の老化/老化は止められるのか ほか
第8章 脳と免疫の深い関係
認知症も免疫と関係があった!/脳梗塞にも免疫が関与 ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うつしみ

17
感染症、膠原病、アレルギー、癌、老化、認知症、精神疾患に至るまで、免疫で語られる時代が到来しつつある。医学の進歩は恐ろしく速い。つい数年前の本には「炎症の収束メカニズムはわかっていない」とあったが、本書では3つの炎症収束過程が明示されている。JAK発見に関する苦労を綴ったコラムで、筆者の科学に対する真摯な姿勢が伝わってきた。本書の内容は相当高度だが、敢えて超入門と銘打ったのは、これ位は大人の常識として理解してほしいという願いからだろうか。コロナ禍における、免疫学を無視した異常な政治介入への皮肉にも感じる。2024/05/03

harumi

11
私たちの身体を何重にも守ってくれている免疫システムをわかりやすく解説している本。ですが専門用語も多くて素人にはなかなか手強いところもありました。免疫というと感染症を防ぐとかワクチンとか花粉症などの自己免疫疾患はすぐに思い浮かびますが、現在ではがんやアルツハイマー、脳梗塞、うつ病や統合失調症などの精神疾患までも免疫がからんでいることがわかってきて、今後どれだけ私たちの生活にかかわってくるのか、期待が膨らむ内容でした。2024/02/03

J

10
★★☆☆☆うーん。ちっとも超入門じゃなかった。初めから専門用語がどんどん出てくるし、その説明がない、もしくは「後の章で説明」と言ってよくわからないまま話が進む。図もあまり理解の助けになってない気がする。かなり期待とは違った。2024/12/21

Roy。

9
【免疫の基礎を学べる】 Covid-19によりワクチン、免疫について興味がでた人も多いかと思う昨今。生物系の知識を持っていない人には難しいかもしれないが現在わかっている免疫についてとても分かり易く説明してくれているのでとても良い。 免疫の勉強したい人にとっては入門書として読める。2024/11/03

kamekichi29

8
免疫の仕組みがわかりやすく解説されてました。似たような名前、長い名前や仕組みがいろいろあって、読む側から忘れてしまうけど。。 免疫の仕組みで癌や、老化、アレルギーまでも治療しようとするこころみはこれからどうなっていくのか、興味があります。2024/01/11

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