クジラと話す方法

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¥2,530
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クジラと話す方法

  • 著者名:トム・マスティル/杉田真
  • 価格 ¥2,530(本体¥2,300)
  • 柏書房(2023/11発売)
  • ポイント 23pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784760155422

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内容説明

「動物と話してみたい」
人類はその夢にどこまで近づいたのか?
巨大海獣とビッグデータが出会う最前線の旅へ――!


■あらすじ
2015年、ザトウクジラが海から飛び出し、私の上に落ちてきた。奇跡的に無傷で生還するも、知人の専門家に後日こう言われた。「助かったのは、クジラがぶつからないように配慮したからでしょう」。もちろん、なぜそうしたのと尋ねるなんて不可能ですが、という一言も添えて……。しかしその後、「動物用のグーグル翻訳」の開発を目指す二人の若者が私のもとを訪ねてきた。そもそもなぜ、クジラと人間は話せないのか? シリコンベースの知能が炭素ベースの生命に向けられたとき、動物と人間の関係はどう変化していくのか?

――本書は、国際的評価の高い映像作家である著者が、生物学の世界で起こる革命を丹念に追ったドキュメントであり、Amazon Books編集部が選ぶ「ベスト一般向け科学書2022」のTOP10、『ニューヨーカー』誌が選ぶ「必読書2022(ノンフィクション部門)」に選出された。このたびの日本語版では、71点の図版と2023年のペーパーバック版に加えられたロジャー・ペイン(ザトウクジラの歌を発見した海洋生物学者)への追悼文ともいえる「あとがき」を完全収録。人類と動物の幸福な未来、よりよいコミュニケーションのあり方を模索したいと願うすべての人に贈る一冊。

目次

序章 ファン・レーウェンフックの決断
第1章 登場、クジラに追われて
第2章 海の歌声
第3章 舌のおきて
第4章 クジラの喜び(ジョイ)
第5章 「体がでかいだけの間抜けな魚」
第6章 動物言語を探る
第7章 ディープマインド――クジラのカルチャークラブ
第8章 海にある耳
第9章 アニマルゴリズム
第10章 愛情深く優雅な機械
第11章 人間性否認
第12章 クジラと踊る
あとがき 耳を傾けて
謝辞
図版クレジット
原注

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

zoe

17
歌まねをする鳥が話をどこまで理解できているかはともかくヒトと意思疎通するチンパンジーについては、かなり確信が持てる。音声のビッグデータを構築することで、動物の鳴き声と行動を解析することができるだろう。ではクジラ類の場合はどうだろう。人よりも大きな脳みそを持ち、コミュニケーションをとっている。例えばとあるシャチの集団は船を沈めたりする。どのように連携し学習しているのか?クジラの声のデータを集めて解析すれば、今は未知でも、何を話しているかわかるかもしれない。2023/12/18

Eric

15
インスピレーションをそそられる出だし。クジラが著者のカヤックに落ちてきた体験、大迫力。鮮烈なインパクトと、クジラという種の美しさへの畏怖。こりゃ胸を鷲掴みにされるわ。その後、クジラの探究をライフワークとする旅に出て、クジラ博士や生態調査官の話を聞きにいく。写真の判別技術を使ってクジラを一頭ごとに特定したり、クジラの鳴き声を収集してデータ分析したりと、最新のテクノロジーを駆使してクジラの生態系に迫っているのが印象的だった他、クジラの解体作業が激ムズなのも興味深かった。2024/09/05

どら猫さとっち

9
生物学者から、映画製作者兼作家に転身した著者が、鯨をはじめ生物と会話ができるのか、いかにしてコミュニケーションを取るのかを探った、生物学ノンフィクション。生物の神秘はよくドキュメンタリー番組で取り上げているけど、本書はそれを独自の視点で深く掘り下げることに成功していると思う。言葉を超えて伝わる想い、その過程を事細かく綴っている。壮大な自然との距離と畏敬も伺える。2023/12/29

チェアー

9
クジラの鳴き声や音をビックデータとして収集できれば、おそらく進化したAIがパターンを見つけ、「言葉」を解読するだろう。その日は、我々が今思っているよりも近い。 だが、今の人間が解読に成功することが、本当に幸福なのかは別の問題だ。言葉を解読したり、コミュニケーションにする手段を得たところで、それを何に使うかが問題なのだ。2023/12/05

オズ

8
本題とはややずれるが……オーストラリアの先住民タウア族は、かつてシャチと協力してクジラ漁をしていたという。イーデンのシャチ。オールド・トム。2024/08/18

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