中公選書<br> 権力について――ハンナ・アレントと「政治の文法」

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中公選書
権力について――ハンナ・アレントと「政治の文法」

  • 著者名:牧野雅彦【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 中央公論新社(2023/11発売)
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  • ISBN:9784121101440

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内容説明

暴力の支配するところに、本当の意味の権力は存在しない――アレントがそう定義するのはなぜか。そして、アレントの言う「権力」を理解することによって、私たちは何を得ることができるのか。
世界の行く末が見通せない現在、ますます重みを増すアレントの思想を解読する。

目次より
第1章 政治の文法
第2章 評議会とはどのような組織か
第3章 「連合」の原理と国際関係
第4章 抵抗のための条件――黒人問題と暴力
第5章 抵抗のための「権力」――ユダヤ人の「最終解決」をめぐって
第6章 革命の条件
第7章 「権威」の再建
第8章 「社会」という領域と政治
第9章 歴史――起こったことに向き合う
第10章 真理の擁護――政治の境界を設定する
補論 アレントと西洋政治思想

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

zunzun

4
『精読アレント『人間の条件』』の副読本みたいなところがある。あの本は『人間の条件』内部にとどまった読み方をしていたけど、こっちはアレントの他の本を参考にしながらその内容を解説していてわかりやすい。単体の本としてはこっちのほうが面白い。後書きで独創っぽいとおもっているのか反論の準備はしてあるが、アレントのものとはことなるかもしれないから批判される可能性があることをかいている。既存の理想的な政治解釈とちがった権力や暴力の在り方について何度かふれられているし、リベラルの正義感を欺瞞といった箇所なども現代的。2023/11/13

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