山と溪谷社<br> ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

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山と溪谷社
ヤマケイ文庫 「身体」を忘れた日本人 JAPANESE,AND THE LOSS OF PHYSICAL SENSES

  • 著者名:養老孟司/C.W.ニコル/青山聖子
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 山と溪谷社(2023/11発売)
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  • ISBN:9784635049849

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内容説明

解剖学者・養老孟司氏と作家・冒険家のC・W ニコル氏が、都市生活によって衰えた日本人の身体をテーマに、子どもたちのこと、食べるということ、極地での気づきなどさまざまな問題に切り込んだ対談集。

アレルギーになる子ども、災害時に火をおこすことが出来ない大人たち。
便利になりすぎた都市生活によって、あまりに身体を使わない世の中になっていないだろうか。
そして自然と触れる機会もなくなった現代人は、嗅覚、免疫といった身体機能も衰えている―。そんな問題意識から、話は広がっていきます。

文庫版には、著者のお二人と交流がある甲野善紀先生による解説を追加しています。

■内容
【1章 森と川と海のこと】
荒れた森を再生する/日本の杉は苦しがっている/木の力、森の力/森と川、そして海のつながり…ほか
【2章 食べること、住まうこと】
田舎の力/都会の罠/虫は貴重なタンパク源だった/何でも食べられるのは「貴族」/木を生かす適材適所…ほか
【3章 子どもたちと教育のこと】
「ほったらかし」が一番/二人の子ども時代/母親の世界から飛び出せ/ゲームより実体験/体験を通すと生きた知識が身に付く…ほか
【4章 虫のこと、動物のこと】
生き物の分類は分ける人によって変わる/ゾウムシは中央構造線を知っている?/オスは時々いればいい/熊との付き合い方…ほか
【5章 五感と意識のこと】
ハエも用心するクサヤのにおい/顔色をうかがうための進化/意識はコントロールできない/「意識の時代」と「身体の時代」…ほか
【6章 聞くこと、話すこと】
英語を強制されたトラウマ/気持ちと結びつく日本語/訓読みは難しい/主語の有無は文化の違い/自我の目覚めが遅い日本人…ほか
【7章 これからの日本のこと】
子供も、大人も外で遊べ/若者に責任を持たせよ/日本人に覚悟はあるか/言い訳の多い日本人/日本人よ、自分を取り戻せ…ほか


■著者について
養老孟司(ようろう たけし)
1937年神奈川県鎌倉市生まれ。解剖学者。東京大学名誉教授。
1962年に東京大学医学部を卒業。1981年、東京大学医学部教授に就任。
1995年に東京大学を退官。脳科学や人間の身体に関するテーマをはじめ、幅広い執筆活動を行う。
昆虫研究でも知られ、2022年まで福島県須賀川市の科学館「ムシテックワールド」の館長を務めた。
著書に『養老先生と虫』(山と溪谷社)、『バカの壁』『「自分」の壁』(新潮社)など多数。

C・W ニコル(クライヴ ウィリアム ニコル)
1940年英国ウェールズ生まれ。作家、環境保護活動家、探検家。
カナダ水産調査局主任技官、エチオピア・シミエン山岳国立公園長などを歴任後、1980年長野県に居を定める。
1986年、荒れ果てた里山を購入し『アファンの森』と名付け、森の再生活動を始める。
2002年「一般財団法人C.W.ニコル・アファンの森財団」を設立し、理事長となる。著書に『勇魚』(文藝春秋)など多数。
2020年、79歳で逝去。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

43
身体性。忘れてはいけない言葉であると思う。五感から得るものは、一見、忘れたようであっても、身体のどこかに残っていると思う。身体性、自分の身体を使い、感じ取り、自分の頭で考え、自分の言葉にする。これを繰り返すことで、周囲への見方が変わり、思いやることへつながると思う。情報が溢れ、情報(画像・音・文字など)に頼ってしまうことの危うさを、どれだけの人が感じているだろうか。まずは、立ち止まり、目線の位置を変えてみることからだと思う。2024/02/25

阿部義彦

18
自然を忘れて都市化した日本人に是非読ませたい本。生前は長野県に住み里山を購入して森の再生に力を注いだ、作家のC・Wニコルさんと養老孟司さんとの対談集。私の子供の頃はほっといても木登りをしたものですが、今は親からして危険な事をさせるなと、その癖何か有ると責任を取れと騒ぐ始末。じゃあ家から外にでるな!と嫌味の一言も出ます。ネットでなんでも調べられるから、説明で分かると思っている。医学部の学生が「先生説明して下さい」と良く言うが「説明したら陣痛が分かるのか?」と言う。分からない事もある事がそもそも分からない。2023/12/27

ことり

7
頭より体に重きをおくお二人の対談本。 CWニコルさんはアファンの森をつくった方。衛生的な生活することで良くなったこともあるが、行き過ぎると自家免疫でアレルギーを起こす。アレルギーじゃ亡くならないから進歩したともいうのだけど、今は行き過ぎじゃないかと。人が作り出した世界の外にある自然に触れ合う機会が少ないことを危惧するお二人でした。2024/02/17

神谷孝信

3
両巨の対談はどう生きたら良いかの参考にもなる。42024/01/06

てあて・あら木

2
10年くらい前の本だと思うが、今はもっと深刻になって来ていると思う。 身体はなくなり頭だけで生きているような人が増えている。 運動量も減り外に出る事も減り、体が経験することがどんどん減っている。 感じる事に意識を向けるようにしながら、実際に体を動かしたり使ったりするだけでも少しは違うのかと思う。 ニコルさんの遺言だな。 養老先生にはもう少し頑張ってもらおう。2024/04/18

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