文春文庫<br> 愛する源氏物語

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文春文庫
愛する源氏物語

  • 著者名:俵万智【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 文藝春秋(2023/11発売)
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  • ISBN:9784167548070

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内容説明

源氏物語には795首の和歌が登場する。
ここぞ、というときの和歌は、恋のゆくえを大きく左右する。
心の結晶である和歌を、小石のように飛び越えてしまうのではなく、
氷砂糖をなめるように味わったならば、
源氏物語の世界はさらに豊かな表情を見せてくれるだろう。
千年の時を越え、「万智訳」でよみがえる愛の物語。

解説=東直子

※この電子書籍は2003年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

お昼寝猫

91
2024年1月7日から紫式部の大河ドラマが始まる😄源氏物語の訳本はいくつか読んだがイマイチ不満だったのは作中の和歌を和歌として理解できなかったこと。解説文で意味はわかっても、それは和歌の味わいとは違う。この本は源氏物語の和歌を現代の和歌に読み直してあるので、そのままストンと理解できる。これで源氏物語も怖くないぞ😆万智さんありがとう🙏2024/01/05

フリージア

53
源氏物語の和歌をたどりながら物語を解説してくれる。物語に沿って、和歌を万智さんが現代短歌に訳しており、さらに状況や登場人物の感情を説明してくれてとても理解しやすかった。解りにくい宇治十帖の薫と匂宮も良くわかった。カバーは中島潔氏。万智さんは氏の描いた紫の上に心奪われたそうだ。そして解説は東直子氏で、「紫式部が登場人物に宿した愛は(略)和歌という定型の中で凝縮された言葉として、永遠に生き続けている」とあった。2021/03/23

なお

45
平安貴族の殿方にとって、話したり顔を見る事が中々出来ない姫君達。どんな人なのか贈り合う和歌によって想像するしかない。歌の上手や筆跡は勿論、書かれる紙や薫きしめた香、添える花、返歌のタイミング、全てにセンスが問われる。七九五首の和歌が登場する『源氏物語』。俵万智さんが分かり易い短歌にし、その背景も含めて解説する。紫式部はそれぞれの姫君の性質や魅力を見事に歌の違いで表現していた。やんわり拒んだり、直接言えない真意を和歌だからこそ伝えられたりもする。『源氏物語』に入り込み、光源氏に怒ったりする万智さんが楽しい。2024/02/29

syota

32
読友の方のレビューで知った本。万智さん十八番のチョコレート語訳がウリだが、それだけでなく和歌を切り口に源氏物語の世界を大胆に考察していて読み応え十分だ。紫式部は歌人としては超一流とは言い難いと思っていたけれど、物語の登場人物になりきり、素人の陥りやすい陥穽にわざとはまった”ダメな見本”から教養あふれる見事な一首まで、各人の設定に合わせてふさわしい歌を詠み分ける技術は「さすが」の一言。狼のごとく迫る(笑)オトコを和歌でうまくかわす場面などもあって、和歌は社交上の必需品だったのだなあとヘンなところで納得した。2020/02/18

てん

32
源氏物語は現代語訳を読んだり「あさきゆめみし」でストーリーは知っている。しかしそこで詠まれた和歌は訳すら読み流していた。歌人である俵万智さんが和歌に着目し、前後の物語を踏まえてその歌について解説。平安時代の和歌を現代語の和歌に訳している。恋愛下手で意外にひどい男なのが夕霧。これらの和歌はすべて紫式部が登場人物になりきって詠み分けているのだから、それはそれですごい。当時は会うこともなく文のやり取りだけで結婚まで到達するが、サイトで出会ってメールで意気投合して、というのと同じというのには妙に納得・感心。2019/10/02

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