角川新書<br> ヒストリカル・ブランディング 脱コモディティ化の地域ブランド論

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角川新書
ヒストリカル・ブランディング 脱コモディティ化の地域ブランド論

  • 著者名:久保健治【著者】
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • KADOKAWA(2023/11発売)
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  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784040824499

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内容説明

観光マーケティングはズレている。
すぐ模倣され、汎用品・低価値にされる時代。高付加価値、差別化の鍵は「歴史」にこそあった。
大事な点はハード(城や古民家)だけが歴史文化ではないこと。歴史とは模倣できない地域性だ。文献資料などのソフトこそ、地域ブランドを生む無形資産として大きい。経済的価値のみ重視し、歴史文化を破壊する手法は否定し、各地で観光と歴史文化の共生に取り組む実践者にして研究者が実例を基に理論と手法を具体的に解説する。

■ブランドの創出とは、「勝つための競争」から「負けないための競争」へ転換すること
■認知拡大だけでは需要は生まれない、歴史的景観だけでは消費につながらない
■ハードはいずれコモディティになる

【目次】
はじめに――コモディティ化が進む世界
第一部 観光によるヒストリカル・ブランディング
第一章 保存vs.開発を超える――北海道小樽運河 
第二章 無形価値を可視化する――千葉県佐原の大祭
第三章 ヒストリカル・ブランディングの理論――観光による地域ブランディング
コラム一 歴史文化観光を推進しても上手くいかない──失敗の検証その一
第二部 商品開発による地域ブランディング
第四章 地場産業のブランド化――千葉県横芝光町の大木式ソーセージ
第五章 ファンコミュニティによるブランディング――熊本県菊池市の菊池一族
第六章 ヒストリカル・ブランディングの理論――商品開発による地域ブランディング
コラム二 歴史文化観光を推進しても上手くいかない――失敗の検証その二
第七章 ヒストリカル・ブランディングの持つ可能性――イノベーションを起こす歴史活用
コラム三 実践する上での注意事項
終章 「勝つための競争」から「負けないための競争」へ
おわりに
主要参考文献一覧

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うえぽん

42
歴史研究者から観光系の経営学者兼コンサルタントに転身した筆者が、自ら関わった実例を中心に歴史を活用したブランディングの概念構築と実践のあり方を論じた本。コモディティ化しないように、稀少性や模倣困難性を強調するとともに、史料調査の重要性も説く。限界としては、挙げられた個別事例がどの程度定量的に他地域の事例より優れていて、その理由は何なのかといった点の分析が弱いのと、自らの事業紹介のようにも見えるところ。ただ、紹介された佐原の大祭や横芝光町の大木式ソーセージを使ったナポリタンなどは、近場でもあり旅情をそそる。2024/05/03

雲をみるひと

25
地域のブランディングについて、地域戦略、商品開発双方の事例を交えて解説した本。小樽、佐原、横芝光、菊池の各成功事例はわかりやすい反面、理論について触れた章が少し読み辛い感じがした。また、失敗事例についてコラムでは触れられているが、具体名は出せないにしても深掘りが十分でない印象。編集や構成にあと一工夫あればよりよかったと思える点は少し残念。2024/03/16

oyoide

3
脱コモディティのために「勝つための競争」より「負けないための競争」を目指す、それには、無形文化財といった模倣不可能な町の歴史や希少性を活かすことが有効といった話だった。 箱物行政からの脱却には良い指針になるが、いずれにしても時間と人手が要る話だ。また、ブランディングが成功したとしても、無形なだけにどう継承していくのかが難しくなりそう。 昨今、自治体の地域創世事業とコンサル会社との癒着が問題と言われているが、そんな面も見え隠れ。 著者が挙げた成功例が、それぞれどのくらい維持されていくのか見守りたい。2024/06/05

takao

3
歴史を活用した地域ブランディング2024/04/23

Toshiaki

2
「模倣できない」価値の源泉としての歴史を活用した地域ブランディングの可能性について論じている。いくつもの参考になる事例と先行研究を参照しており、興味深く読み進めることができた。ヒストリカル・ブランディングの成功、失敗それぞれの事例、また成功と失敗を分けた要因についてさらに知見を広めたいと感じた。2024/02/05

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