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内容説明
奈良県生駒市の生駒山上遊園地の遊具「飛行塔」が話す歴史ファンタジー!
標高642メートルの生駒山から見続けた昭和4年から戦時中、令和までの、歴史童話。
飛行塔は、子どもたちを空の世界へと誘う楽しい遊具として、昭和4年に生まれました。
戦争中は、飛行塔部分をもぎとられ「金属回収」されてしまいます。明石空襲、大阪空襲を目の前で見て「戦争とは何か」を考え、
その後、高度経済成長期の変わる日本を見届け、令和の子どもたちにあたたかい声をかけます。
長い年月の間、高い山のてっぺんから、いろんなものを見てきた、
現存する最古の遊具である飛行塔のお話。
●巻末に、年表や語句説明もあり、「戦争を伝える」ためにもぜひご覧頂きたいです。
●発売前から書店員さん、司書さんから評判です!
「被害者」「加害者」ではなく、「第三者視点」で描かれる戦争童話は、
子どもたちに客観的に戦争について考える力を与えてくれます。
──紀伊國屋書店横浜店 花田優子
「平和がいかに大切か。争いのない世の中がどれだけ尊いものか。稼働する最古の大型遊具が見つめた、戦前、戦中、戦後。
その歩みをユニークな手法で伝えるやさしくてせつない物語。幅広い世代に手に取って欲しいです!」
──NetGalley先読み読者
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さてさて
133
“書けるかしらという不安は「書かなきゃ」という決意に変わっていきました”。父親から戦争の話を聞くうちに、そんな思いを抱いたとおっしゃる吉野万理子さん。この作品にはアサギマダラのことを調べるために訪れた『生駒山上遊園地』で目が『飛行塔』にくぎづけになったという先に生まれた物語が描かれていました。”無生物”が主人公という違和感が瞬時に消え去る吉野さんの筆の力に驚くこの作品。一人でも多くの方に手にしていただきたいこの作品。『飛行塔』が見続けた光景を通して、平和というものの貴さを改めて感じた素晴らしい作品でした。2024/09/17
けんとまん1007
48
生駒山上遊園地。もう30年少し前だろうか、一度だけ行ったことがある。仕事で2年、大阪にいた頃。ものにも命があり、感情もあると思っている部分があるので、同感することが多い。飛行船にゆっくりと乗れる時代であってほしいと切に願う。2024/03/16
Shoji
30
生駒市の生駒山上遊園地の大型遊具「飛行塔」が戦争の語り部となり、戦争の悲惨さ、平和の大切さを伝えます。飛行塔は昭和4年に遊具として建てられました。生駒山の上にあるので、大阪平野も奈良盆地も一望です。多くの子供を乗せて楽しませることが役割でした。しかし、やがて戦争の世へ。遊具の役割は終え、軍の監視所として利用されました。大阪や奈良の町が片っ端から焼夷弾で焼き尽くされるのを見ました。飛行塔は嘆き悲しみました。そして、終戦。戦後復興し、飛行塔は今も現役で子供を喜ばせています。この平和がいつまでも続きますように。2025/01/31
わむう
26
生まれた頃から馴染みのある飛行塔が主役になったので、さっそく購入。1929年に建てられた飛行塔は人も動物も犠牲になった戦時中の悲しい出来事も、ただじっと見ていました。明治生まれの祖母も、B29が生駒山上を通って大阪市内に飛んでいくのを震えながら見ていたと言っていたことを思い出しました。2024/07/08
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
19
読友さんのレビューより。生駒山上遊園地の見張り塔や、各地の遊園地の言葉をはるばる伝言する鳥たちの微笑ましい様子。それがが続くのかと思いきや、遊具たちが見つめてきた100年には戦争があった。戦時中の金属供出も乗り越えた後にやってきた待ち焦がれた平和、そこでもやはり戦火を乗り越えた他の遊園地からのメッセージを鳥が伝えてくれた。ずっとそこに居てくれる存在というのは、なんと人の気持ちをすくいとってくれるものか。言葉のないものにも語りかければ、自分の思いが返ってくるのだなあ。思いは残る、続く。2024/04/09
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