内容説明
TBS系日曜劇場『VIVANT』(2023年9月現在)公安監修者・元公安警察官の勝丸円覚による前作『警視庁公安部外事課』(光文社)に続く待望の最新作。
スパイ取材の第一人者である山田敏弘(国際ジャーナリスト)が構成として参画。
スパイ業界最強のタッグが放つ「スパイ本」の決定版!!
各国のスパイたちが日本でどのように動いているのか、その瞬間をとらえた鮮烈な筆致で描かれている。一度手にすれば、日本がいかにしてスパイたちの天国となっているかが明らかになるだろう。
これぞリアル『VIVANT』だ。
・スパイが入国する際は申告制
・尾行・盗聴・ハッキング・・・スパイ活動の実態
・自衛隊の秘密組織「別班」は実在する
・スパイに公安の自宅がバレると猫の死体が届く!?
・CIA支局長が断言「日本はスパイが活動しやすい国」
・CIAに協力している日本人は多くいる!?
・日本の有名女優似の留学生がハニートラップを仕掛ける
・日本では数万人規模の中国スパイが活動している
・ウクライナ侵攻後、日本で見せたロシアスパイの不穏な動き
・日本のドラマに出演していたロシア人俳優がスパイだった
・日本人のビットコインを盗む北朝鮮ハッカー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
緋莢
14
図書館本。<本書では、外事警察としてスパイと対峙してきた経験と、外国大使館とのつながりのなかで触れてきたスパイの実態をもとに、私が見てきた日本で活動するスパイの姿を浮き彫りにする。>(はじめにより)米大手倉庫型店の郊外店舗等は、スパイが協力者と密会する穴場で、ある日、公安部がスパイを尾行していたものの会員証を持っていなかったため、店舗内に入れなかったなんていうのが出てきて、思わず笑ってしまいました(笑いごとじゃないんだろうけど)(続く2024/09/15
XX
6
カバーは007風だが実際のスパイは地味で目立たない。対外情報機関もスパイ防止法もない日本はスパイ天国で、中国は飴と鞭を駆使して在日中国人や留学生をスパイ活動に関わらせ、ロシア人は科学技術展示場で情報を流出させる日本の技術者に目をつけ、日韓W杯でイスラム過激派がテロを起こそうとしていたことをドイツの諜報部は日本に教えてくれなかった(別ルートで判明して阻止できたらしい)。日本もちゃんと法整備しないと機微な技術がどんどん流出してしまうし、相互主義の情報をながしてもらえない。2025/03/06
倉屋敷??
5
この情報社会において日本は対外情報機関もなければスパイ防止法もない。 スパイ防止法がないので国内はまさに無法地帯だ。逮捕するにはそれこそほぼ現行犯という難しさ。なので決定的証拠がなければやりたい放題。 そして驚いたのが元外事警察である著者は赴任先で個人的に諜報活動をしているということ。こんな個人任せでやっている状況なのがビックリです。2024/05/01
Marcel Proust
5
前作「警視庁公安部外事課」に続き著者の本を読む。前作では公安警察の活動内容は表層的にしか触れていなかったが、今作では少し踏み込んだ記述が見られ、ロシア・中国・北朝鮮といった国のスパイの手口を詳細に解説するなど見所が多い。ロシアのスパイと関係を持てば、後に戻れない関係となり情報を徹底的に吸い上げられ、中国の産業スパイにリクールトされる際の対象者に対する脅迫を含んだ勧誘方法など、見所は多い。スパイ防止法なき「スパイ天国」の日本において、この本は竹内明の「秘匿捜査」と共に表に出ない諜報機関のリアルを描いている。2023/12/31
せびたん
4
少し前に流行った「VIVANT」で監修をしていた方が著者らしい。 世界や日本のリアルな諜報活動(インテリジェンス)がどういうものかが分かる面白い本。日本は噂通りに情報抜かれ放題みたいだけど、法律整備がない中で頑張っておられる関係各所の方々の様子も垣間見えて頼もしい。読むのが面倒な場合は著者が出演しておられるYouTubeの番組だけでも見ておいたほうがいいと思った。目が覚めると思う。私がそうだったので。2024/04/19