内容説明
“現代社会を快適に生きる答え”は、20年以上年前に出ていた!
「脳の世紀」といわれる21世紀社会の正しい生き方とは?
20年以上に行われた養老孟司氏の講演録だが、
それは現代を予見している内容であった!
本書は、20年以上も前に行われた養老孟司氏の講演録をまとめたもの。
「意識は、なぜあるのか?」「 人間は死んだら『モノ』なのか?『ヒト』なのか?」「人間は『人工身体』と『自然身体』の二つのからだを持っている」「 人工(脳)と自然(身体)との釣り合いこそ重要である」「 人間は、意識だけでできているわけではない」「『男』と『女』という言葉ができたとき、性の連続が断ち切られた」「人間は、自分ができることの説明ができない」「 子どもを育てるとは『手入れ』をすること」「『ああすれば、こうなる』だけになった現代社会」という9講演を収録している。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
d3
21
養老孟司先生の講演採録集。現代社会が抱える問題へ向き合うための視点が提示されている。 驚いたのはどれも20年以上前の講演だということ。普遍的なものの見方は簡単に古くならないのだろう。 人工的なものだけで構成される「都市」と、それ以外の人工ではない「自然」を対比して展開される論が面白かった。「都市」は人がデザインしたものであり、我々はだれかの脳のなかに住んでいるに等しいのだと理解した。 目まぐるしく価値観が移り変わり、振り回される現代において俯瞰的な視点を兼ね備えておくことは助けになる。2024/10/09
かふ
17
脳化社会とはヴァーチャル・リアリティを現実だと認識してしまうこと。コンピュータの仕組みと脳は非常に近いという。言語脳を現実だと認識してしまうことなんだろうか。自然に対する都市化というのも自然を排除していく人間の業みたいなもので、自然というのは何が起こるかわからないことなので、それを人の管理化に置くことが都市化ということなのだが、それは数値化ということでもあり自然は数値では測れないものであるから想定外ということが起きる。都市化はそういうことを隠蔽していくので死も隠そうとする。そして人工呼吸器で繋がれた脳死で2024/11/22
アルパカ
7
日本全体が「都市化」している。「都市化」した社会というのは「ああすればこうなる」「こうすればああなる」という世界。子供はそうではない。だから「自然」、また女性も月経妊娠出産がある、だから都市化した社会では生きにくい、というか暮らしにくい。「生老病死」というのは自然なことなのに病院に集約させて見ないようにしている。昔はたいてい家で亡くなった、など。本当にその通りだと思いました。2025/06/28
鰍メバル
3
人が頭で考えて作り出したものは全て人工物で自然の物はその対局に位置するもの。脳が作り出したものである以上何かしらの意図を持って人の意識が働いている。養老先生は常に自然の側に立って、自然のものに美しさや共感、興味を持っていらっしょる感じ。「考えること」を「考えて」とは、文化も含め人が作り上げてきたものがかなり行き着く先に近づいている状況を、自然というものにもっと目や意識を向けて「考えて」と。人の意識が作り上げたものと考えると少し楽になるよ、と。違うかな・・・。難しい話をされているからなあ。2025/03/24
しほ
2
日本全体が都市になってしまいました。こういう環境の中では、明らかに女の人のほうが損です。都市ができると「女子ども」という概念ができる。女子どもというのは、基本的により自然に近い人を言います。女性は月経妊娠出産があり、都市の高層ビルで働いていても、おなかが大きくなるのは避けられません。では、高層ビルでお産をし、子どもを育てるかというと、普通ならそうしません。つまり、本来人間が持っている自然は、どうしても女性のほうに強く表れてしまう。そうすると、社会が都市化すると、どうしても女性が割りを食うことになります。 2025/05/05
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